22.12月~新助成金「事業展開等リスキリング支援コース」

2023年4月3日

事業展開等リスキリング支援コース

人開金新コース「事業展開等リスキリング支援コース」

 2022年10月に首相の所信表明演説において、「人への投資策を5年間で1兆円のパッケージに拡充する」という方針が示されました。事業環境が大きく変化する中、今後、リスキリングが大きなテーマとなってきますが、これを後押しするものとして、2022年12月2日より、人材開発支援助成金に「事業展開等リスキリング支援コース」が創設されています。以下ではこの内容についてとり上げます。

1.「事業展開等リスキリング支援コース」とは

 この「事業展開等リスキリング支援コース」は、新規事業の立ち上げなどの事業展開等に伴い、新たな分野で必要となる知識および技能を習得させるための訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成するものです。

 助成対象は以下に該当する事業主です。

  1. 既存事業にとらわれず、新規事業の立ち上げ等の事業展開に伴う人材育成に取り組む事業主
  2. 業務の効率化や脱炭素化などに取り組むため、デジタル・DX化やグリーン・カーボンニュートラル化に対応した人材の育成に取り組む事業主
  3.  このうち、1.の事業展開とは、例えば以下のようなものが該当します。

    • 新商品や新サービスの開発、製造、提供又は販売を開始する
    • 日本料理店が、フランス料理店を新たに開業する
    • 繊維業を営む事業主が、医療機器の製造等、医療分野の事業を新たに開始する
    • 料理教室を経営していたが、オンラインサービスを新たに開始する

     2.のデジタル・DX化については、例えば以下のようなものが該当します。

    • ITツールの活用や電子契約システムを導入し、社内のペーパーレス化を進めた
    • アプリを開発し、顧客が待ち時間を見えるようにした
    • 顔認証やQRコード等によるチェックインサービスを導入し手続きを簡略化した

     さらに、2.のグリーン・カーボンニュートラル化については、例えば以下のようなものが該当します。

    • 農薬の散布にトラクターを使用していたが、ドローンを導入した
    • 風力発電機や太陽光パネルを導入した

    2.支給対象となる訓練

     助成金の支給対象となる研修は、以下の要件を満たす必要があります。

    • OFF-JTにより実施される訓練であること
    • 実訓練時間数が10時間以上であること
    • 次の(1)または(2)のいずれかに該当する訓練であること。1の事業展開については訓練開始日(定額制サービスによる訓練の場合は契約期間の初日)から起算して、3年以内に実施される予定のもの、または6ヶ月以内に実施したものであるものに限る。