令和元年度の地方労働行政運営方針の重点施策

2020年1月22日

令和元年(平成31年)度の地方労働行政運営方針の重点施策

地方労働行政運営方針が策定

 「令和元年(平成31年)度地方労働行政運営方針」が厚生労働省で策定され、2019年4月1日に公表されました。

 各都道府県労働局においては、この運営方針を踏まえつつ、各局の管内事情に即した重点課題・対応方針などを盛り込んだ行政運営方針を策定し、計画的な行政運営を図ることとしていますので、本方針を確認することで、今後の労働行政のあり方が見えてきます。

 以下、その中でも重点施策として挙がっている項目を取り上げます。

重点施策1:働き方改革による労働環境の整備、生産性向上の推進等

 働き方改革に取り組む中小企業・小規模事業者等に対する支援等、長時間労働の是正を始めとする労働者が健康で安全に働くことができる職場環境の整備等、雇用形態に関わらない公正な待遇の確保、総合的なハラスメント対策の推進、柔軟な働き方がしやすい環境整備等、治療と仕事の両立支援、生産性の向上等に向けた各種取組等を実施するとしています。

 具体的には、助成金の創設や、長時間労働の是正、改正労基法等の施行への対応、長時間労働の是正および過重労働による健康障害防止の徹底、労働条件の確保・改善対策(賃金不払い残業の防止、ブラック企業等への取組み、外国人労働者や技能実習制等の労働条件確保対策の推進、労災かくしの排除に係る対策)、年次有給休暇の取得促進や勤務間インターバル制度の導入促進などです。

重点施策2:人材確保支援や多様な人材の活躍促進、人材投資の強化

 職業紹介業務の充実強化による効果的なマッチングを推進し、人材不足分野などにおける人材確保と雇用管理改善等を推進し、また、女性、障害者、高年齢者、若者、生活困窮者等の活躍促進、職業生活と家庭生活の両立支援、外国人材の受入れの環境整備等に向けた各種取組みを実施するとしています。

 具体的には、母子家庭の母等の雇用対策の推進等、男性の育休取得促進、多様な障害特性に対応した就労支援の強化等、高齢者のマッチングによるキャリアチェンジの促進等、特定技能外国人を始めとする外国人労働者の適切な雇用管理の確保等などです。

労働保険適用徴収担当部署の重点施策

 労働保険の未手続事業一層対策を推進し、さらに、労働保険料等の適正徴収等を実施するとしています。

毎月勤労統計調査に係る雇用保険、労災保険等の追加給付

 毎月勤労統計調査に係る雇用保険、労災保険、船員保険および雇用調整助成金等の事業者向け助成金の追加給付について着実に実施するとしています(一部支払いが始まっています)。

 その他、東日本大震災からの復興支援(雇用機会創出支援等)が重点項目として挙がっています。

参考リンク

「平成31年度地方労働行政運営方針」の策定について~厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04277.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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