2019年12月2日スタート健康診断結果報告書等帳票印刷サービス

2020年1月19日

2019年12月2日からスタートした健康診断結果報告書等の帳票印刷サービス

労働安全衛生法関係の入力支援サービス

 近年、過重労働対策の流れで、労働安全衛生法に関する申請や届出の重要性が高まっています。
 労働基準監督署の監督指導でも指摘が増えていることから企業としても確実に届出を行う必要がありますが、厚生労働省では2019年12月2日から、安全衛生関係で労働基準監督署へ申請や届出をする4つの帳票等をインターネット上で作成できる「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」(以下、「入力支援サービス」という)の提供を開始しました。

1.対応している申請・届出の帳票

 入力支援サービスで対応している申請・届出の帳票は以下のとおりです。
 作成した過去のデータは保存ができ、次回の報告時に再利用することで、入力を簡素化し、企業の利便性を向上するとともに、誤入力・書類の添付忘れを防ぐことも目的としています。

  1. 労働者死傷病報告(休業4日以上)
  2. 定期健康診断結果報告書
  3. 心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書(ストレスチェック)
  4. 総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告

 今回開始されたサービスは、あくまでも入力を支援するものであり、申請や届出をオンライン化するものにはなっていません。
 作成した帳票は、必ず印刷のうえ、所轄の労働基準監督署への申請や届出が必要となります。

2.労働者死傷病報告の届出に関して誤解しやすい点

 1において、労働者死傷病報告(休業4日以上)については、インターネット上で作成できるようになりましたが、この労働者死傷病報告には、ほかに休業4日未満のときに届け出るものがあります(入力支援サービスでは対象外の帳票)。

 なお、労働者死傷病報告の届出に関して誤解しやすいのは、労災保険の休業補償給付を受けないときであっても、提出が必要であるという点です。
 というのもこの報告は、そもそも労働安全衛生法に基づいて届出が義務づけられており、事故の発生原因を明らかにし、労災事故防止に役立てるためのものであるからです。

 そのため、労災保険の休業補償給付を受けない場合であっても、従業員が労働災害等により死亡または休業した際、必ず届け出る必要があります。

3.便利な仕組みは利用して事務効率をアップ

 2020年1月6日からは、ハローワークの求人サービスが充実し、企業ごとの「求人者マイページ」を開設することで、求人の申込みや申し込んだ求人内容の変更、求人の募集停止、事業所情報の変更などができるようになりました。

 近年はこのような便利な仕組みが厚生労働省で用意される傾向がありますので、最新情報をキャッチし、活用しながら、事務負担の軽減につなげていきたいものです。

参考リンク

厚生労働省「労働基準監督署への報告書類(安全衛生関係)は、12月2日からインターネット上で作成できるようになります」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08054.html

厚生労働省「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」
https://www.chohyo-shien.mhlw.go.jp/

厚生労働省「労働災害が発生したとき」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/rousai/index.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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