菅野労務FP事務所ブログ

注目の勤務間インターバル制度を支援する助成金

 

長時間労働の是正策の一つとして、勤務間インターバル制度が注目を浴びています。厚生労働省では、その制度の導入を後押しするものとして、職場意識改善助成金(勤務間インターバル導入コース)を新設し、2月より申請受付を開始しました。そこで、今回は、勤務間インターバル制度とこの助成金の概要について確認しておきましょう。

1.勤務間インターバルとは

勤務間インターバルとは、休息時間を確保するために、終業時刻から翌日の始業時刻までの間に一定の時間を開けることであり、労働者の生活時間や睡眠時間を確保し、健康の確保や過重労働の防止を進めるものです。そのため、助成金制度が対象としている勤務間インターバルは、就業規則等で「終業から次の始業までの休息時間を確保することを定めているもの」を明記しておく必要があります。なお、就業規則等において、○時以降の残業を禁止、○時以前の始業を禁止とするなどの定めのみの場合には、勤務間インターバルの導入とはされないことになっています。

2.支給対象となる事業主

支給の対象となる事業主は、以下のいずれにも該当する必要があります。

(1)労働者災害補償保険の適用事業主であること

(2)下表のいずれかに該当する中小企業事業主であること(ア、イのいずれかに該当していること)

(3)次のアからウのいずれかに該当する事業場を有する事業主であること

ア 勤務間インターバルを導入していない事業場
イ 既に休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルを導入している事業場であって、対象となる労働者がその事業場に所属する労働者の半数以下である事業場
ウ 既に休息時間数が9時間未満の勤務間インターバルを導入している事業場

(4)労働時間等の設定の改善を目的とした労働時間の上限設定に積極的に取り組む意欲があり、かつ成果が期待できる事業主であること

3.支給対象となる取組

この助成金は成果目標に対し支給されることになっており、すべての対象事業場において、休息時間が9時間以上11時間未満または11時間以上の勤務間インターバル(※)を導入する必要があります。この際、勤務間インターバルの対象を、事業場に所属する労働者の半数を超える労働者とする必要があります。
※新規に導入する場合以外にも支給されるケースがあります。

[成果目標の取組例]

  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)によるコンサルティング
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更(時間外・休日労働に関する規定の 整備など)
  • 労務管理用ソフトウェア・機器の導入・更新
  • 労務管理用機器の導入・更新
  • 勤務間インターバル導入のための機器等の導入・更新

4.支給額

 支給額は、3.の取組に要した経費のうち、謝金、旅費、会議費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費および委託費を助成対象の経費とし、その合計額に補助率(4分の3)を乗じた額です。支給額には以下の上限額が設けられています。

[支給額の上限額]
(1)新規導入に該当する取組がある場合

休息時間数が9時間以上11時間未満の制度を新規に導入した場合 40万円
休息時間数が11時間以上の制度を新規に導入した場合 50万円

(2)新規導入に該当する取組がなく、適用範囲の拡大または時間延長に該当する取組がある場合

休息時間数が9時間以上11時間未満の制度を新規に導入した場合 20万円
休息時間数が11時間以上の制度を新規に導入した場合 25万円

 助成金の申請期限は平成29年12月15日までとなっています。また、申請後、各都道府県労働局雇用環境・均等部(室)の承認を受けておく必要があります。承認を受ける前に取組みを行った場合、この助成金の支給対象とはなりません。この他、細かな要件がありますので、活用に当たっては事前に確認しておきましょう。

■参考リンク

厚生労働省「職場意識改善助成金(勤務間インターバル導入コース)」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

URL :
TRACKBACK URL :

Leave a reply

*
*
* (公開されません)

人事・賃金・退職金・労務コンサルはおまかせください。

菅野労務FP事務所へのお問い合わせは

0299-56-4865まで

Return Top