企業は妊婦・産後ママにどう接するべきか~赤ちゃんの部屋調査

2020年1月21日

企業は妊婦・産後ママにどう接するべきなのか~赤ちゃんの部屋調査

3人に1人がマタハラを受けている

 パパとママのためのメディア「赤ちゃんの部屋」が、出産経験のある女性に「妊産婦の働き方と会社の取り組み」に関する調査を行いました。

 調査の結果、「マタハラを受けたことがある、受けたかもしれない」と答えた女性は33.8%となり、約3人に1人がマタハラを受けていました。
 もっとも多く受けたとされるマタハラは「皮肉や嫌味を言われた(40.0%)」、次いで「体調不良を我慢させられた(24.9%)」「退職を促された(22.8%)」ということです。

こんな発言、態度は要注意!

 妊娠中に上司や同僚から言われて嫌味に感じた発言は、「妊婦だから休憩多くていいね」「育休はどうせ暇だろう」「2人目すぐ妊娠は本当にやめてね」「(重いものを)なんで持てないんだ」など。
 妊娠、出産に対する理解不足からくるものが多いと考えられます。

復職の助けになったのは時短勤務制度

 今回の調査では、産後に復職した方は53.7%と半数以上でした。
 しかし、そのうち6.8%が、「復職したがすぐに辞めてしまった」と答えています。育児と仕事の両立に悩み、復職を断念する方も多いようです。

 また、復職するときに助けになった制度は「時短勤務(48.9%)」「通院休暇や有給の取得(14.5%)」「フレックス勤務(通勤緩和)(12.7%)」など。
 勤務時間に関しての制度が、大きく復職の助けになっていることがわかります。

うれしい配慮は「勤務時間の柔軟な対応」

 会社に求める配慮を聞いた質問では、「勤務時間の柔軟な対応(43.8%)」「休み(有給)の推奨と促進(39.3%)」「業務の分担を軽くしてもらう(35.7%)」などの答えが多く、やはり育児と仕事を両立するうえで時間的な配慮が求められていることがわかります。

 業務分担に関しては、「時短勤務でも業務量が変わらず負担が増えた」「残業で保育園の送迎が間に合わない」という声がありました。

正しい知識と理解、協力が不可欠

 マタハラは違法行為です。予防には、出産経験の有無にかかわらず、妊娠や出産がどういうものかを職場全体で理解することが必要です。
 人材不足が叫ばれる中、全社員が十分な能力を発揮するためにも、妊娠・出産・育児への正しい知識をもち、周知・啓発していきましょう。

参考リンク

赤ちゃんの部屋「マタニティの働き方に関する調査」
https://www.babys-room.net/46629.html

<出典:日本法令 https://www.horei.co.jp/>

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