雇用保険コンサルティング事業(平成22年)重点指導員

2018年8月31日

 平成22年度の厚生労働省から社会保険労務士会が受託している「雇用保険コンサルティング事業」の重点指導員を拝命いたしました。

 厚生労働省委託の雇用保険コンサルティング事業とは、全国社会保険労務士会連合会に登録された、雇用保険重点指導員(社会保険労務士)が中小企業経営者に雇用保険制度による助成金・給付金等のご相談を無料で行うものです。

 この事業では、中小企業に関連が深く、利用価値のありそうな、会社にぴったりな助成金を選ぶお手伝いをいたします。

 厳しい経営環境が続く中、会社の経営課題について共に戦う姿勢でご相談に応じ、勝ち残る経営策の一環として、公的助成金を活用した積極的なマネジメントのご提案をさせていただきます。

 厚生労働省関連の助成金は約60種類と、かなりの数が用意されております。

 しかし数がたくさんあることで、理解が困難な状況となっていることも事実です。

 通常のセミナー等では解決しない、御社の個別の事情を汲み取った、無料相談が大きな特徴です。

雇用保険コンサルティング事業の2010年度の推進について

 社会保険労務士会においては、意義の大きい雇用保険コンサルティング事業をより大切にすべく、本年度は重点指導員として、茨城県社会保険労務士会ではのエース級を投入し活性に繋げようと図ったということです。

 エース級などと表現され、赤面の至りであります。

 重点指導員は県南部と県北部のバランスを考慮し以下の2人が任命されました。

  • 菅野労務FP事務所・所長 菅野哲正(石岡市)
  • 藤枝経営労務コンサルタント事務所・所長 藤枝弘行(日立市)

 指導員は労務問題の解決はもとより、助成金・補助金を活用した本業強化についてのアドバイスが要求されます。

 自分は経営者向けの機関紙において、「助成金を活用した企業活性」を連載執筆した実績を持ちます。

 助成金の申請にあっても、会社の整備力・総務力アップの一助として活用することや、助成金申請は取引であればこそ、書類自体も信用力の担保であるとの強力な説得力を持ち、来たる上向きの時代の推進となるようなヒントを縦横無尽に与えられるものと確信するところであります。

 この雇用に陰を落としている現状において、中小企業の経営者が、忌憚なくご相談をいただくのに最適な人選を進め、雇用自体の起爆に繋がるような手立てを講じたとされておりますので、期待に沿えるように努力する所存です。

後援団体のみなさまありがとうございました

 今回は多大なご理解を賜り、以下の団体様にご後援をいただきました。

 本当にありがとうございました。

平成22年度「茨城県雇用保険コンサルティング事業」後援団体一覧

  • 茨城県
  • 茨城労働局
  • 財団法人茨城県中小企業振興公社
  • 茨城県中小企業団体中央会
  • 茨城県商工会議所連合会
  • 茨城県法人会連合会
  • 茨城県商工会連合会

(後援予定)

  • 茨城県中小企業家同友会

後援をいただいた考え

 雇用の安定に役立つために、この事業に傾注して少しでも中小企業の採用意欲が刺激され、若者の働く場が増えることを望んで諸団体様にはお話をさせていただきました。

 雇用問題・労務管理・人事管理のプロである社会保険労務士が、中小企業の雇用面でのノウハウやソフトという側面でのサポートを通じ、地域の雇用に少しでも寄与したいとの願いを込めまして、当該事業の後援名義使用の申請をさせていただいたわけです。

雇用をとりまく背景

 リーマンショック以降の景気情勢は非常に予断を許さぬ状況であり、金融や財政、雇用対策等でせっかく一息つきかけてきたところに、ギリシアの財政破綻問題が明るみになり、企業の投資意欲はまだまだ上向きません。

 企業における先行投資も少し増えたかと思いきや、内容を見ますと海外への投資が増えていることが確認され、内需拡大に寄与する情勢をまだ認識できずにおります。

 そうした企業の情勢を受けて、現在の雇用環境は最悪期にあると認識できます。

 大学卒業見込者も就職に大きな不安を抱え、専門学校生や高校生に至っては、本当に自分たちは就職できるのだろうかという、懐疑的な気持ちに支配されていると言っても過言ではありません。

 働きたい若者が働けない世の中が果たして正常なものなのだろうかと疑念を挟まざるを得ないところであります。

 かかる状況下、政府の緊急雇用対策等で各種予算が計上され、地域においても有効な対策となりえておりますが、中小企業においては、その浸透が完全では無いと認識されます。

 それは偏に中小企業において、総務機能等の間接業務を担う部署が、人材が不十分などを理由に機能が強化されていないためと考えております。

 助成金・補助金なども矢継ぎ早に発表されておりますが、その内容を咀嚼し、必要書類を適正に準備する機能が弱いところが、中小企業が助成金・補助金を有効に活用できない原因と捉えられます。

 それが、ひいては雇用対策が軌道に乗り切れない遠因では無いかと想像するわけです。

人材はすべての成長の原動力

 人材は成長の原動力であり、教育、スポーツ、文化など様々な分野で、国民一人ひとりの能力を高めることが、社会の成長につながるものだと思います。

 さらに、地域の活性化に向け、真に必要な社会資本整備については、民間の知恵と資金を活用して戦略的に進めるとともに、意欲あふれる中小企業を応援することが必要です。

 様々な政治家の公約等をみましても、雇用については大きな鍵という認識が見て取れます。

 社会を安定させようとしましたら、まずは雇用というキーワードはなるほどと合点せずにはおれません。

 若者が安心して仕事に向ける社会に向けて、課題は山積しているものの、まずは国策をきちんと現場レベルで十分に理解し、その中で、打てる手立てを着実に積み上げる以外にはありえないと思われます。

 懸命に厚生労働省委託事業「雇用保険コンサルティング事業」を頑張りぬく所存です。

まちづくり、地域活性の鍵は雇用安定

 言うまでもないことでありますが、まちづくりや地域活性のキーワードは雇用の安定ではないでしょうか。

 働く場所があり、生計に困らないからこそ地域が活き活きと活性されるだろうと思われます。

 日々の生活が脅かされる状況下では、地域生活は不安定になり、そして治安までをも揺るがします。

 犯罪発生の高い先進国を観察しましても、貧困街に犯罪発生率が高いことからも覗える通りに、地域の安定の第一は雇用の安定だと言えるのではないでしょうか。

 現在国は矢継ぎ早に雇用対策の施策を打ち、この状況を打破しようとする意図が十分に感じられます。

 その雇用に対して計上された財源を生かすも殺すも、現場でその施策に接する企業の理解と姿勢に集約されるといっても過言ではありません。

 中小企業の現況におきましては、人材がまだ十分ではありません。

 経営者をサポートしたり、総務・経理系の人材が手薄だったり、現場作業における人材も不足している企業もあります。

 職を求める人たちも、ややもすれば知名度やイメージで企業を選んでいるところもなきにしもあらずで、求職・求人のマッチングは完全では無いというのが、企業経営者をひとマネジメント分野でサポートしている我々社会保険労務士の感覚であります。

 中小企業においても、もし助成金というもが十分に理解されていれば求人につながる可能性もあり、あるいは現存の従業員の戦力化も助成金等を活用することで果たせる可能性が高いものであります。

 何事もそうでありますが、まずは制度に対する理解と、自社の的確な分析こそが第一のスタートであるように考えます。

 そうした中小企業の雇用についての助成制度の理解を支援すべく、当該事業が行われておりましたが、周知等が十分ではなく、本当に支援しなくてはいけないような中小企業等がありえるように思えてならないわけです。

 また企業においては、人材が全てであり、たった一人の有能な才能を採用できれば企業がガラッと変容を遂げることも珍しくはありません。

 そうした企業活性、ひいてはまちづくり、地域活性の鍵を握るのが雇用安定であり、その施策についての周知活動は、今の時勢にありまして、大きな価値を持ち、この時期であればこそ、乾坤一擲の取り組みが望まれているように感じております。