社会保険労務士事務所の菅野労務FP事務所(茨城県石岡市)が作成した法令の参照集で、可能な限りリンクでつないでいます。各ページ基本は章ごとのページにしています。
事業主等は、確定給付企業年金の中途脱退者及び第九十一条の二十第一項に規定する終了制度加入者等に係る老齢給付金の支給を共同して行うとともに、第九十一条の二十七及び第九十一条の二十八に規定する積立金の移換を円滑に行うため、企業年金連合会(以下「連合会」という。)を設立することができる。
2 連合会は、全国を通じて一個とする。
連合会は、法人とする。
2 連合会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
連合会を設立するには、その会員となろうとする二十以上の事業主等が発起人とならなければならない。
発起人は、規約を作成し、創立総会の日時及び場所とともに公告して、創立総会を開かなければならない。
2 前項の公告は、会日の二週間前までにしなければならない。
3 発起人が作成した規約の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。
4 創立総会においては、前項の規約を修正することができる。ただし、会員の資格に関する規定については、この限りでない。
5 創立総会の議事は、会員たる資格を有する者で、その会日までに発起人に対し設立の同意を申し出た者の半数以上が出席して、その出席者の三分の二以上で決する。
6 前各項に定めるもののほか、議事の手続その他創立総会に関し必要な事項は、政令で定める。
発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、規約その他必要な事項を記載した書面を厚生労働大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。
2 連合会は、設立の認可を受けた時に成立する。
3 前条第五項の設立の同意を申し出た者は、連合会が成立したときは、その成立の日に会員の資格を取得するものとする。
4 設立の認可があったときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。
連合会は、規約をもって次に掲げる事項を定めなければならない。
2 第十六条第一項及び第二項並びに第十七条第一項本文の規定は、連合会の規約について準用する。この場合において、第十六条第一項及び第十七条第一項本文中「厚生労働省令」とあるのは、「政令」と読み替えるものとする。
第十五条の規定は、連合会について準用する。
連合会に、評議員会を置く。
2 評議員会は、評議員をもって組織する。
3 評議員は、会員が会員(法人にあっては、その代表者)のうちから選挙する。
4 設立当時の評議員は、創立総会において、第九十一条の六第五項の設立の同意を申し出た者(法人にあっては、その代表者)のうちから選挙する。
5 評議員の任期は、二年とする。ただし、補欠の評議員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 評議員会は、理事長が招集する。評議員の定数の三分の一以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して評議員会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあった日から二十日以内に評議員会を招集しなければならない。
7 評議員会に議長を置く。議長は、理事長をもって充てる。
8 前各項に定めるもののほか、評議員会の招集、議事の手続その他評議員会に関し必要な事項は、政令で定める。
次に掲げる事項は、評議員会の議決を経なければならない。
2 理事長は、評議員会が成立しないとき、又は理事長において緊急を要すると認めるときは、評議員会の議決を経なければならない事項で緊急に行う必要があるものを処分することができる。
3 理事長は、前項の規定による処置については、次の評議員会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。
4 評議員会は、監事に対し、連合会の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。
連合会に、役員として理事及び監事を置く。
2 理事及び監事は、評議員において互選する。ただし、特別の事情があるときは、評議員以外の者のうちから評議員会で選任することを妨げない。
3 設立当時の理事及び監事は、創立総会において、第九十一条の六第五項の設立の同意を申し出た者(法人にあっては、その代表者)のうちから選挙する。ただし、特別の事情があるときは、当該同意を申し出た者以外の者のうちから選任することを妨げない。
4 理事のうち一人を理事長とし、理事が選挙する。
5 役員の任期は、二年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 役員は、その任期が満了しても、後任の役員が就任するまでの間は、なお、その職務を行う。
7 監事は、理事又は連合会の職員と兼ねることができない。
理事長は、連合会を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事長のあらかじめ指定する理事がその職務を代理し、又はその職務を行う。
2 連合会の業務は、規約に別段の定めのある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。
3 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、積立金の管理及び運用に関する連合会の業務を執行することができる。
4 監事は、連合会の業務を監査する。
5 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は評議員会に意見を提出することができる。
理事は、前条第三項に規定する連合会の業務について、法令、法令に基づいてする厚生労働大臣の処分、規約及び評議員会の議決を遵守し、連合会のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
2 理事が前条第三項に規定する連合会の業務についてその任務を怠ったときは、その理事は、連合会に対し連帯して損害賠償の責めに任ずる。
理事は、自己又は連合会以外の第三者の利益を図る目的をもって、積立金の管理及び運用の適正を害するものとして厚生労働省令で定める行為をしてはならない。
2 連合会は、前項の規定に違反した理事を、規約で定めるところにより、評議員会の議決を経て、交代させることができる。
連合会と理事長(第九十一条の十三第一項の規定により理事長の職務を代理し、又はその職務を行う者を含む。以下この条において同じ。)との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事が連合会を代表する。
連合会の会員たる資格を有する者は、次に掲げる者とする。
連合会は、次に掲げる業務を行うものとする。
2 連合会は、前項の規定による業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。
3 連合会は、第九十一条の二十七第一項又は第九十一条の二十八第一項の申出に基づき、確定給付企業年金の資産管理運用機関等又は企業型年金の資産管理機関若しくは国民年金基金連合会に当該申出に係る積立金を移換することができる。
4 連合会は、次に掲げる事業を行うことができる。ただし、第一号に掲げる事業を行う場合には、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
5 連合会は、確定給付企業年金並びに前条第二号に規定する年金制度の加入者及び加入者であった者(以下この項において「確定給付企業年金の加入者等」という。)の福祉を増進するため、規約で定めるところにより、確定給付企業年金の加入者等の福利及び厚生に関する事業を行うことができる。
6 連合会は、第九十三条の規定による委託を受けて、事業主等の業務の一部を行うことができる。
7 連合会は、その業務の一部を、政令で定めるところにより、信託会社、信託業務を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会その他の法人に委託することができる。
確定給付企業年金の中途脱退者は、当該確定給付企業年金の事業主等に脱退一時金相当額の連合会への移換を申し出ることができる。
2 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る脱退一時金相当額を移換するものとする。
3 連合会は、前項の規定により脱退一時金相当額の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該中途脱退者又はその遺族に対し、老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。
4 当該確定給付企業年金の事業主等は、第二項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。
5 連合会は、第三項の規定により老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該中途脱退者又はその遺族に通知しなければならない。
6 連合会は、中途脱退者又はその遺族の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、同項の通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。
罰則:第百二十二条(二十万円以下の過料)
終了制度加入者等(終了した確定給付企業年金の事業主等がその終了した日において老齢給付金の支給に関する義務を負っていた者に限る。以下この条において同じ。)は、終了した確定給付企業年金の清算人に第八十九条第六項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の連合会への移換を申し出ることができる。
2 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。
3 連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等又はその遺族に対し、老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。
4 連合会が第二項の規定により残余財産の移換を受けたときは、第八十九条第六項の規定の適用については、当該残余財産は、当該終了制度加入者等に分配されたものとみなす。
5 連合会は、第三項の規定により老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該終了制度加入者等又はその遺族に通知しなければならない。
6 前条第六項の規定は、前項の規定による通知について準用する。
罰則:第百二十二条(二十万円以下の過料)
連合会が第九十一条の十八第二項第一号に掲げる業務を行っている場合にあっては、終了制度加入者等(当該確定給付企業年金が終了した日において障害給付金の受給権を有していた者に限る。以下この条において同じ。)は、当該確定給付企業年金の清算人に第八十九条第六項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の連合会への移換を申し出ることができる。
2 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。
3 連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等又はその遺族に対し、障害給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。
4 前条第四項及び第五項の規定は、前三項の場合について準用する。この場合において、同条第四項中「第二項」とあるのは「次条第二項」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「次条第三項」と、「老齢給付金」とあるのは「障害給付金」と、それぞれ読み替えるものとする。
連合会が第九十一条の十八第二項第二号に掲げる業務を行っている場合にあっては、終了制度加入者等(当該確定給付企業年金が終了した日において遺族給付金の受給権を有していた者に限る。以下この条において同じ。)は、当該確定給付企業年金の清算人に第八十九条第六項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の連合会への移換を申し出ることができる。
2 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。
3 連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等に対し、遺族給付金の支給を行うものとする。
4 第四十九条、第五十一条第一項及び第三項、第五十三条並びに第五十四条の規定は、連合会が支給する前項の遺族給付金について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
5 前項において準用する第五十一条第一項の規定にかかわらず、当該終了制度加入者等が死亡したときは、規約で定めるところにより、当該終了制度加入者等の次の順位の遺族に遺族給付金(一時金として支給するものに限る。次項において同じ。)を支給することができる。
6 前項の遺族は、当該終了制度加入者等に係る第四十八条各号に掲げる者とし、遺族給付金を受けることができる遺族の順位は連合会の規約で定めるところによる。この場合において、同条中「給付対象者」とあるのは、「第九十一条の二十二第一項に規定する終了制度加入者等」とする。
7 第九十一条の二十第四項及び第五項の規定は、第一項から第三項までの場合について準用する。この場合において、同条第四項中「第二項」とあるのは「第九十一条の二十二第二項」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「第九十一条の二十二第三項」と、「老齢給付金又は遺族給付金」とあるのは「遺族給付金」と、それぞれ読み替えるものとする。
8 第九十一条の十九第六項の規定は、前項において読み替えて準用する第九十一条の二十第五項の規定による通知について準用する。
連合会が第九十一条の十八第二項第三号に掲げる業務を行っている場合にあっては、連合会は、確定拠出年金法第五十四条の五第二項の規定により同項に規定する個人別管理資産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、同条第一項に規定する企業型年金加入者であった者(以下「企業型年金加入者であった者」という。)又はその遺族に対し、老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。
2 連合会は、前項の規定により老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該企業型年金加入者であった者又はその遺族に通知しなければならない。
3 第九十一条の十九第六項の規定は、前項の規定による通知について準用する。
罰則:第百二十二条(二十万円以下の過料)
連合会が支給する給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、連合会が裁定する。
2 連合会は、前項の規定による裁定に基づき、その請求をした者に給付の支給を行う。
第三十一条、第三十三条、第三十四条第一項及び第三十五条の規定は連合会が支給する給付について、第三十六条第一項及び第二項(第二号を除く。)、第三十七条、第三十八条並びに第四十条の規定は連合会が支給する老齢給付金について、第四十七条、第四十八条、第五十三条及び第五十四条の規定は連合会が支給する第九十一条の十九第三項、第九十一条の二十第三項、第九十一条の二十一第三項及び第九十一条の二十三第一項の遺族給付金について、第三十四条第二項、第四十四条、第四十六条、第五十二条及び第五十四条の規定は連合会が支給する障害給付金について、第五十九条、第六十条第一項及び第二項、第六十一条並びに第六十六条から第六十八条までの規定はこの法律の規定による連合会の積立金の積立て及びその運用について、第七十二条の規定はこの法律の規定により連合会が締結した資産運用契約について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
連合会が第九十一条の十九第三項、第九十一条の二十第三項又は第九十一条の二十三第一項の規定により老齢給付金の支給に関する義務を負っている者(以下この条及び次条において「中途脱退者等」という。)は、確定給付企業年金の加入者の資格を取得した場合であって、連合会及び当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、連合会から当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に連合会の規約で定める積立金の移換ができる旨が定められているときは、連合会に当該積立金の移換を申し出ることができる。ただし、中途脱退者等が連合会が支給する老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。
2 連合会は、前項の申出があったときは、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該申出に係る積立金を移換するものとする。
3 当該確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が積立金の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、規約で定めるところにより、当該中途脱退者等に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。
4 連合会は、第二項の規定により積立金を移換したときは、当該中途脱退者等に係る老齢給付金又は遺族給付金の支給に関する義務を免れる。
5 当該確定給付企業年金の事業主等は、第三項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該中途脱退者等に通知しなければならない。
中途脱退者等は、企業型年金加入者又は個人型年金加入者の資格を取得した場合であって、連合会の規約において、あらかじめ、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に連合会の規約で定める積立金の移換ができる旨が定められているときは、連合会に当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会への当該積立金の移換を申し出ることができる。ただし、中途脱退者等が連合会が支給する老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。
2 連合会は、前項の申出があったときは、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る積立金を移換するものとする。
3 連合会は、前項の規定により積立金を移換したときは、当該中途脱退者等に係る老齢給付金又は遺族給付金の支給に関する義務を免れる。
4 当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等又は国民年金基金連合会は、第二項の規定により積立金が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に移換されたときは、その旨を当該中途脱退者等に通知しなければならない。
前二条に定めるもののほか、連合会からの積立金の移換に関し必要な事項は、政令で定める。
連合会は、次に掲げる理由により解散する。
2 連合会は、前項第一号に掲げる理由により解散しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
連合会は、解散したときは、中途脱退者、終了制度加入者等及び企業型年金加入者であった者に係る年金給付及び一時金の支給に関する義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであった年金給付若しくは一時金でまだ支給していないものの支給又は第九十一条の二十七第二項若しくは第九十一条の二十八第二項の規定により解散した日までに移換すべきであった積立金でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。
連合会が第九十一条の三十第一項第一号の規定により解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、評議員会において他人を選任したときは、この限りでない。
2 連合会が第九十一条の三十第一項第二号の規定により解散したときは、厚生労働大臣が清算人を選任する。
3 第八十八条の二、第八十九条第四項(第二号を除く。)及び第五項並びに第八十九条の二から第九十一条までの規定は、連合会の清算について準用する。
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