このページの翻訳:
  • ja

第五章 第五節 介護保険施設(介護保険法

 社会保険労務士事務所の菅野労務FP事務所(茨城県石岡市)が作成した法令の参照集で、可能な限りリンクでつないでいます。各ページ基本は章ごとのページにしています。

第一款 指定介護老人福祉施設

第八十六条(指定介護老人福祉施設の指定)

 第四十八条第一項第一号の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、老人福祉法第二十条の五に規定する特別養護老人ホームのうち、その入所定員が三十人以上であって都道府県の条例で定める数であるものの開設者の申請があったものについて行う。

2 都道府県知事は、前項の申請があった場合において、当該特別養護老人ホームが次の各号のいずれかに該当するときは、第四十八条第一項第一号の指定をしてはならない。

  • 一 第八十八条第一項に規定する人員を有しないとき。
  • 二 第八十八条第二項に規定する指定介護老人福祉施設の設備及び運営に関する基準に従って適正な介護老人福祉施設の運営をすることができないと認められるとき。
  • 三 当該特別養護老人ホームの開設者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
  • 三の二 当該特別養護老人ホームの開設者が、労働に関する法律の規定であって政令で定めるものにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
  • 三の三 当該特別養護老人ホームの開設者が、健康保険法地方公務員等共済組合法厚生年金保険法又は労働保険の保険料の徴収等に関する法律の定めるところにより納付義務を負う保険料、負担金又は掛金について、当該申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した保険料、負担金又は掛金の全て(当該処分を受けた者が、当該処分に係る保険料、負担金又は掛金の納付義務を負うことを定める法律によって納付義務を負う保険料、負担金又は掛金に限る。)を引き続き滞納している者であるとき。
  • 四 当該特別養護老人ホームの開設者が、第九十二条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過しない者であるとき。ただし、当該指定の取消しが、指定介護老人福祉施設の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定介護老人福祉施設の開設者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定介護老人福祉施設の開設者が有していた責任の程度を考慮して、この号本文に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。
  • 五 当該特別養護老人ホームの開設者が、第九十二条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定による指定の取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に第九十一条の規定による指定の辞退をした者(当該指定の辞退について相当の理由がある者を除く。)で、当該指定の辞退の日から起算して五年を経過しないものであるとき。
  • 五の二 当該特別養護老人ホームの開設者が、第九十条第一項の規定による検査が行われた日から聴聞決定予定日(当該検査の結果に基づき第九十二条第一項の規定による指定の取消しの処分に係る聴聞を行うか否かの決定をすることが見込まれる日として厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が当該特別養護老人ホームの開設者に当該検査が行われた日から十日以内に特定の日を通知した場合における当該特定の日をいう。)までの間に第九十一条の規定による指定の辞退をした者(当該指定の辞退について相当の理由がある者を除く。)で、当該指定の辞退の日から起算して五年を経過しないものであるとき。
  • 六 当該特別養護老人ホームの開設者が、指定の申請前五年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者であるとき。
  • 七 当該特別養護老人ホームの開設者の役員又はその長のうちに次のいずれかに該当する者があるとき。
    • イ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
    • ロ 第三号、第三号の二又は前号に該当する者
    • ハ この法律、国民健康保険法又は国民年金法の定めるところにより納付義務を負う保険料(地方税法の規定による国民健康保険税を含む。以下このハにおいて「保険料等」という。)について、当該申請をした日の前日までに、納付義務を定めた法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した保険料等の全て(当該処分を受けた者が、当該処分に係る保険料等の納付義務を負うことを定める法律によって納付義務を負う保険料等に限る。)を引き続き滞納している者
    • ニ 第九十二条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定により指定を取り消された特別養護老人ホームにおいて、当該取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日前六十日以内にその開設者の役員又はその長であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないもの(当該指定の取消しが、指定介護老人福祉施設の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定介護老人福祉施設の開設者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定介護老人福祉施設の開設者が有していた責任の程度を考慮して、この号に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。)
    • ホ 第五号に規定する期間内に第九十一条の規定による指定の辞退をした特別養護老人ホーム(当該指定の辞退について相当の理由がある特別養護老人ホームを除く。)において、同号の通知の日前六十日以内にその開設者の役員又はその長であった者で当該指定の辞退の日から起算して五年を経過しないもの

3 都道府県知事は、第四十八条第一項第一号の指定をしようとするときは、関係市町村長に対し、厚生労働省令で定める事項を通知し、相当の期間を指定して、当該関係市町村の第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画との調整を図る見地からの意見を求めなければならない。

第八十六条の二(指定の更新)

 第四十八条第一項第一号の指定は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

2 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「指定の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の指定は、指定の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

3 前項の場合において、指定の更新がされたときは、その指定の有効期間は、従前の指定の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

4 前条の規定は、第一項の指定の更新について準用する。

第八十七条(指定介護老人福祉施設の基準)

 指定介護老人福祉施設の開設者は、次条第二項に規定する指定介護老人福祉施設の設備及び運営に関する基準に従い、要介護者の心身の状況等に応じて適切な指定介護福祉施設サービスを提供するとともに、自らその提供する指定介護福祉施設サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより常に指定介護福祉施設サービスを受ける者の立場に立ってこれを提供するように努めなければならない。

2 指定介護老人福祉施設の開設者は、指定介護福祉施設サービスを受けようとする被保険者から提示された被保険者証に、認定審査会意見が記載されているときは、当該認定審査会意見に配慮して、当該被保険者に当該指定介護福祉施設サービスを提供するように努めなければならない。

第八十八条

 指定介護老人福祉施設は、都道府県の条例で定める員数の介護支援専門員その他の指定介護福祉施設サービスに従事する従業者を有しなければならない。

2 前項に規定するもののほか、指定介護老人福祉施設の設備及び運営に関する基準は、都道府県の条例で定める。

3 都道府県が前二項の条例を定めるに当たっては、次に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。

  • 一 指定介護福祉施設サービスに従事する従業者及びその員数
  • 二 指定介護老人福祉施設に係る居室の床面積
  • 三 指定介護老人福祉施設の運営に関する事項であって、入所する要介護者のサービスの適切な利用、適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの

4 厚生労働大臣は、前項に規定する厚生労働省令で定める基準(指定介護福祉施設サービスの取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、あらかじめ社会保障審議会の意見を聴かなければならない。

5 指定介護老人福祉施設の開設者は、第九十一条の規定による指定の辞退をするときは、同条に規定する予告期間の開始日の前日に当該指定介護福祉施設サービスを受けていた者であって、当該指定の辞退の日以後においても引き続き当該指定介護福祉施設サービスに相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な居宅サービス等が継続的に提供されるよう、他の指定介護老人福祉施設の開設者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。

6 指定介護老人福祉施設の開設者は、要介護者の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、要介護者のため忠実にその職務を遂行しなければならない。

第八十九条(変更の届出)

 指定介護老人福祉施設の開設者は、開設者の住所その他の厚生労働省令で定める事項に変更があったときは、厚生労働省令で定めるところにより、十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

第八十九条の二(都道府県知事等による連絡調整又は援助)

 都道府県知事又は市町村長は、指定介護老人福祉施設の開設者による第八十八条第五項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該指定介護老人福祉施設の開設者及び他の指定介護老人福祉施設の開設者その他の関係者相互間の連絡調整又は当該指定介護老人福祉施設の開設者及び当該関係者に対する助言その他の援助を行うことができる。

2 厚生労働大臣は、同一の指定介護老人福祉施設の開設者について二以上の都道府県知事が前項の規定による連絡調整又は援助を行う場合において、当該指定介護老人福祉施設の開設者による第八十八条第五項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該都道府県知事相互間の連絡調整又は当該指定介護老人福祉施設の開設者に対する都道府県の区域を超えた広域的な見地からの助言その他の援助を行うことができる。

第九十条(報告等)

 都道府県知事又は市町村長は、必要があると認めるときは、指定介護老人福祉施設若しくは指定介護老人福祉施設の開設者若しくはその長その他の従業者であった者(以下この項において「開設者であった者等」という。)に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、指定介護老人福祉施設の開設者若しくはその長その他の従業者若しくは開設者であった者等に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは指定介護老人福祉施設、指定介護老人福祉施設の開設者の事務所その他指定介護老人福祉施設の運営に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第二十四条第三項の規定は、前項の規定による質問又は検査について、同条第四項の規定は、前項の規定による権限について準用する。

罰則:第二百九条(三十万円以下の罰金)

第九十一条(指定の辞退)

 指定介護老人福祉施設は、一月以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

第九十一条の二(勧告、命令等)

 都道府県知事は、指定介護老人福祉施設が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定介護老人福祉施設の開設者に対し、期限を定めて、それぞれ当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。

  • 一 その行う指定介護福祉施設サービスに従事する従業者の人員について第八十八条第一項の都道府県の条例で定める員数を満たしていない場合 当該都道府県の条例で定める員数を満たすこと。
  • 二 第八十八条第二項に規定する指定介護老人福祉施設の設備及び運営に関する基準に従って適正な指定介護老人福祉施設の運営をしていない場合 当該指定介護老人福祉施設の設備及び運営に関する基準に従って適正な指定介護老人福祉施設の運営をすること。
  • 三 第八十八条第五項に規定する便宜の提供を適正に行っていない場合 当該便宜の提供を適正に行うこと。

2 都道府県知事は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた指定介護老人福祉施設の開設者が同項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

3 都道府県知事は、第一項の規定による勧告を受けた指定介護老人福祉施設の開設者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定介護老人福祉施設の開設者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

4 都道府県知事は、前項の規定による命令をした場合においては、その旨を公示しなければならない。

5 市町村は、保険給付に係る指定介護福祉施設サービスを行った指定介護老人福祉施設について、第一項各号に掲げる場合のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定介護老人福祉施設の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

第九十二条(指定の取消し等)

 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護老人福祉施設に係る第四十八条第一項第一号の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

  • 一 指定介護老人福祉施設が、第八十六条第二項第三号、第三号の二又は第七号(ハに該当する者があるときを除く。)のいずれかに該当するに至ったとき。
  • 二 指定介護老人福祉施設が、その行う指定介護福祉施設サービスに従事する従業者の人員について、第八十八条第一項の都道府県の条例で定める員数を満たすことができなくなったとき。
  • 三 指定介護老人福祉施設が、第八十八条第二項に規定する指定介護老人福祉施設の設備及び運営に関する基準に従って適正な指定介護老人福祉施設の運営をすることができなくなったとき。
  • 四 指定介護老人福祉施設の開設者が、第八十八条第六項に規定する義務に違反したと認められるとき。
  • 五 第二十八条第五項の規定により調査の委託を受けた場合において、当該調査の結果について虚偽の報告をしたとき。
  • 六 施設介護サービス費の請求に関し不正があったとき。
  • 七 指定介護老人福祉施設が、第九十条第一項の規定により報告又は帳簿書類の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。
  • 八 指定介護老人福祉施設の開設者又はその長若しくは従業者が、第九十条第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定介護老人福祉施設の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定介護老人福祉施設の開設者又はその長が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。
  • 九 指定介護老人福祉施設の開設者が、不正の手段により第四十八条第一項第一号の指定を受けたとき。
  • 十 前各号に掲げる場合のほか、指定介護老人福祉施設の開設者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
  • 十一 前各号に掲げる場合のほか、指定介護老人福祉施設の開設者が、居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
  • 十二 指定介護老人福祉施設の開設者の役員又はその長のうちに、指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者があるとき。

2 市町村は、保険給付に係る指定介護福祉施設サービス又は第二十八条第五項の規定により委託した調査を行った指定介護老人福祉施設について、前項各号のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定介護老人福祉施設の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。

第九十三条(公示)

 都道府県知事は、次に掲げる場合には、当該指定介護老人福祉施設の開設者の名称、当該指定介護老人福祉施設の所在地その他の厚生労働省令で定める事項を公示しなければならない。

介護保険法の関連ページ

このページの翻訳:
  • ja
介護保険法05_05_1.txt · 最終更新: 2023/09/12 20:42 by miki

菅野労務FP事務所(茨城県石岡市の社会保険労務士事務所)