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第四章 職業訓練法人(職業能力開発促進法

 社会保険労務士事務所の菅野労務FP事務所(茨城県石岡市)が作成した法令の参照集で、可能な限りリンクでつないでいます。各ページ基本は章ごとのページにしています。

第三十一条(職業訓練法人)

 認定職業訓練を行なう社団又は財団は、この法律の規定により職業訓練法人とすることができる。

第三十二条(人格等)

 職業訓練法人は、法人とする。

2 職業訓練法人でないものは、その名称中に職業訓練法人という文字を用いてはならない。

第三十三条(業務)

 職業訓練法人は、認定職業訓練を行うほか、次の業務の全部又は一部を行うことができる。

  • 一 職業訓練に関する情報及び資料の提供を行うこと。
  • 二 職業訓練に関する調査及び研究を行うこと。
  • 三 前二号に掲げるもののほか、職業訓練その他この法律の規定による職業能力の開発及び向上に関し必要な業務を行うこと。

罰則:第百七条(二十万円以下の過料)
罰則:第百八条(十万円以下の過料)

第三十四条(登記)

 職業訓練法人は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

罰則:第百六条(二十万円以下の過料)
罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第三十五条(設立等)

 職業訓練法人は、都道府県知事の認可を受けなければ、設立することができない。

2 職業訓練法人は、社団であるものにあつては定款で、財団であるものにあつては寄附行為で、次の事項を定めなければならない。

  • 一 目的
  • 二 名称
  • 三 認定職業訓練のための施設を設置する場合には、その位置及び名称
  • 四 主たる事務所の所在地
  • 五 社団である職業訓練法人にあつては、社員の資格に関する事項
  • 六 社団である職業訓練法人にあつては、会議に関する事項
  • 七 役員に関する事項
  • 八 会計に関する事項
  • 九 解散に関する事項
  • 十 定款又は寄附行為の変更に関する事項
  • 十一 公告の方法

3 職業訓練法人の設立当時の役員は、定款又は寄附行為で定めなければならない。

4 財団である職業訓練法人を設立しようとする者が、その名称、事務所の所在地又は役員に関する事項を定めないで死亡したときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、これを定めなければならない。

5 この章に定めるもののほか、職業訓練法人の設立の認可の申請に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

第三十六条(設立の認可)

 都道府県知事は、前条第一項の認可の申請があつた場合には、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、設立の認可をしなければならない。

  • 一 当該申請に係る社団又は財団の定款又は寄附行為の内容が法令に違反するとき。
  • 二 当該申請に係る社団又は財団がその業務を行なうために必要な経営的基盤を欠く等当該業務を的確に遂行することができる能力を有しないと認められるとき。

第三十七条(成立の時期等)

 職業訓練法人は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

2 職業訓練法人は、成立の日から二週間以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

第三十七条の二(財産目録及び社員名簿)

 職業訓練法人は、成立の時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。ただし、特に事業年度を設けるものは、成立の時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しなければならない。

2 社団である職業訓練法人は、社員名簿を備え置き、社員の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。

罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第三十七条の三(理事)

 職業訓練法人には、一人又は二人以上の理事を置かなければならない。

2 理事が二人以上ある場合において、定款又は寄附行為に別段の定めがないときは、職業訓練法人の事務は、理事の過半数で決する。

第三十七条の四(職業訓練法人の代表)

 理事は、職業訓練法人のすべての事務について、職業訓練法人を代表する。ただし、定款の規定又は寄附行為の趣旨に反することはできず、また、社団である職業訓練法人にあつては総会の決議に従わなければならない。

第三十七条の五(理事の代表権の制限)

 理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

第三十七条の六(理事の代理行為の委任)

 理事は、定款、寄附行為又は総会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

第三十七条の七(仮理事)

 理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、仮理事を選任しなければならない。

第三十七条の八(利益相反行為)

 職業訓練法人と理事との利益が相反する事項については、理事は、代表権を有しない。この場合においては、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、特別代理人を選任しなければならない。

第三十七条の九(監事)

 職業訓練法人には、定款、寄附行為又は総会の決議で、一人又は二人以上の監事を置くことができる。

第三十七条の十(監事の職務)

 監事の職務は、次のとおりとする。

  • 一 職業訓練法人の財産の状況を監査すること。
  • 二 理事の業務の執行の状況を監査すること。
  • 三 財産の状況又は業務の執行について、法令、定款若しくは寄附行為に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、総会又は都道府県知事に報告をすること。
  • 四 前号の報告をするため必要があるときは、総会を招集すること。

第三十八条(監事の兼職の禁止)

 職業訓練法人に監事を置いた場合には、監事は、職業訓練法人の理事又は職員を兼ねてはならない。

第三十八条の二(通常総会)

 社団である職業訓練法人の理事は、少なくとも毎年一回、社員の通常総会を開かなければならない。

第三十八条の三(臨時総会)

 社団である職業訓練法人の理事は、必要があると認めるときは、いつでも臨時総会を招集することができる。

2 総社員の五分の一以上から総会の目的である事項を示して請求があつたときは、理事は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総社員の五分の一の割合については、定款でこれと異なる割合を定めることができる。

第三十八条の四(総会の招集)

 総会の招集の通知は、その総会の日より少なくとも五日前に、その総会の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従つてしなければならない。

第三十八条の五(社団である職業訓練法人の事務の執行)

 社団である職業訓練法人の事務は、定款で理事その他の役員に委任したものを除き、すべて総会の決議によつて行う。

第三十八条の六(総会の決議事項)

 総会においては、第三十八条の四の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。

第三十八条の七(社員の表決権)

 各社員の表決権は、平等とする。

2 総会に出席しない社員は、書面で、又は代理人によつて表決をすることができる。

3 前二項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。

第三十八条の八(表決権のない場合)

 社団である職業訓練法人と特定の社員との関係について議決をする場合には、その社員は、表決権を有しない。

第三十九条(定款又は寄附行為の変更)

 定款又は寄附行為の変更(第三十五条第二項第四号に掲げる事項その他の厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。)は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 第三十六条の規定は、前項の認可について準用する。

3 職業訓練法人は、第一項の厚生労働省令で定める事項に係る定款又は寄附行為の変更をしたときは、遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出なければならない。

罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第三十九条の二(職業訓練法人の業務の監督)

 職業訓練法人の業務は、都道府県知事の監督に属する。

2 都道府県知事は、職権で、いつでも職業訓練法人の業務及び財産の状況を検査することができる。

罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第四十条(解散)

 職業訓練法人は、次の理由によつて解散する。

  • 一 定款又は寄附行為で定めた解散理由の発生
  • 二 目的とする事業の成功の不能
  • 三 社団である職業訓練法人にあつては、総会の決議
  • 四 社団である職業訓練法人にあつては、社員の欠亡
  • 五 破産手続開始の決定
  • 六 設立の認可の取消し

2 前項第二号に掲げる理由による解散は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 社団である職業訓練法人は、総社員の四分の三以上の賛成がなければ、解散の決議をすることができない。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。

4 第一項第一号、第三号又は第四号に掲げる理由により職業訓練法人が解散したときは、清算人は、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。

罰則:第百条(六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金)

第四十条の二(職業訓練法人についての破産手続の開始)

 職業訓練法人がその債務につきその財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、理事若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。

2 前項に規定する場合には、理事は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。

罰則:第百六条(二十万円以下の過料)
罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第四十一条(設立の認可の取消し)

 都道府県知事は、職業訓練法人が次の各号のいずれかに該当する場合には、その設立の認可を取り消すことができる。

  • 一 正当な理由がないのに一年以上認定職業訓練を行わないとき。
  • 二 その運営が法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反し、又は著しく不当であると認められる場合においてその改善を期待することができないとき。

第四十一条の二(清算中の職業訓練法人の能力)

 解散した職業訓練法人は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

第四十一条の三(清算人)

 職業訓練法人が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、理事がその清算人となる。ただし、定款若しくは寄附行為に別段の定めがあるとき、又は総会において理事以外の者を選任したときは、この限りでない。

第四十一条の四(裁判所による清算人の選任)

 前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。

第四十一条の五(清算人の解任)

 重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。

第四十一条の六(清算人の届出)

 清算中に就職した清算人は、その氏名及び住所を都道府県知事に届け出なければならない。

第四十一条の七(清算人の職務及び権限)

 清算人の職務は、次のとおりとする。

  • 一 現務の結了
  • 二 債権の取立て及び債務の弁済
  • 三 残余財産の引渡し

2 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

第四十一条の八(債権の申出の催告等)

 清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。

2 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

3 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

4 第一項の公告は、官報に掲載してする。

罰則:第百六条(二十万円以下の過料)
罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第四十一条の九(期間経過後の債権の申出)

 前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、職業訓練法人の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

第四十一条の十(清算中の職業訓練法人についての破産手続の開始)

 清算中に職業訓練法人の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

2 清算人は、清算中の職業訓練法人が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。

3 前項に規定する場合において、清算中の職業訓練法人が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

4 第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

罰則:第百六条(二十万円以下の過料)
罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第四十二条(残余財産の帰属)

 解散した職業訓練法人の残余財産は、定款又は寄附行為で定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。この場合において、社団である職業訓練法人に係る出資者に帰属すべき残余財産の額は、当該出資者の出資額を限度とする。

2 社団である職業訓練法人の残余財産のうち、前項の規定により処分されないものは、清算人が総社員の同意を得、かつ、都道府県知事の認可を受けて定めた者に帰属させる。

3 財団である職業訓練法人の残余財産のうち、第一項の規定により処分されないものは、清算人が都道府県知事の認可を受けて、他の職業訓練の事業を行う者に帰属させる。

4 前二項の規定により処分されない残余財産は、都道府県に帰属する。

罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第四十二条の二(裁判所による監督)

 職業訓練法人の清算は、裁判所の監督に属する。

2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

3 職業訓練法人の清算を監督する裁判所は、職業訓練法人の業務を監督する都道府県知事に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。

4 前項に規定する都道府県知事は、同項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

罰則:第百六条(二十万円以下の過料)
罰則:第百七条(二十万円以下の過料)

第四十二条の三(清算結了の届出)

 清算が結了したときは、清算人は、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

第四十二条の四(清算の監督等に関する事件の管轄)

 職業訓練法人の清算の監督及び清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

第四十二条の五(不服申立ての制限)

 清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

第四十二条の六(裁判所の選任する清算人の報酬)

 裁判所は、第四十一条の四の規定により清算人を選任した場合には、職業訓練法人が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。

第四十二条の七

 削除

第四十二条の八(検査役の選任)

 裁判所は、職業訓練法人の清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

2 第四十二条の五及び第四十二条の六の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、同条中「清算人及び監事」とあるのは、「職業訓練法人及び検査役」と読み替えるものとする。

第四十二条の九(都道府県の執行機関による厚生労働大臣の事務の処理)

 厚生労働大臣は、政令で定めるところにより、職業訓練法人に対する監督上の命令又は設立の認可の取消しについて、都道府県の執行機関に対し指示をすることができる。

第四十三条(準用)

 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条、第七十八条、第百五十八条及び第百六十四条の規定は、職業訓練法人について準用する。

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職業能力開発法4.txt · 最終更新: 2023/08/04 16:30 by k.hasegawa

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