「4組2交替制」とか「5組3交替制」とはどのようなものをいうのですか?

 しばしば「4組2交替制」とか「5組3交替制」などを耳にしますが、これらは具体的にどのような勤務シフトをいうのでしょうか。

上記「「4組2交替制」とか「5組3交替制」とはどのようなものをいうのですか?」に対する回答

 「4組2交替制」とは、労働者を4組に分け、1日の勤務を2つの時間帯に区分して勤務させる交替制の形態をいいます。
 また、「5組3交替制」も同様に、労働者を5組に分け、1日の勤務を3組が8時間ずつ働く勤務シフトのことをいいます。

 交替制とは、労働者を2組以上に分け、組ごとに異なった時刻に就業させ、一定期日ごとに就業時転換(例えば、3ヵ月ごとに先番が後番になり、後番が先番に入る等)を行うものをいいます。

 したがって、組ごとまたは労働者ごとに勤務時間が異なっていても、就業時転換を行わないものは交替制に含まれませんが、一昼夜交替制の勤務は、交替制として取扱われています。

 また、交替制の形態には、2組2交替制、3組2交替制、3組3交替制、4組3交替制、5組3交替制、昼夜交替制などの種類があります。

 なお、4直2交替制とか5直3交替制などということもあります。

 ご質問の、「4組2交替制」は、労働者を4組に分け、1日の勤務を2つの時間帯に区分して勤務させる交替制の形態をいいます。
 具体的には、A、B、C、Dの4班を設け、1日の勤務を9:00?18:00、13:00?22:00と2つに区分して就業させるような場合がこれに当たります。

 また、「5組3交替制」は、1日24時間を3つの時間帯に分け、3組をそれぞれの時間帯で就業させ、他の2組は休日となるような就業形態です。

 ところで、4組3交替制をとると、一人ひとりの労働者の年間所定労働時間は、「年間所定労働日数274日×所定労働時間8時間=2,192時間」となり、年間平均の1週当たりの法定労働時間(約52週×1週40時間=約2,080時間)を超えてしまいます。

 また、年次有給休暇を取得したときの要員も不足します。そこで、4組3交替制を採用するときは、これらのため予備要員を設けるか、年間に2週間程度の休日を設けることが必要となります。

 連続操業型(年中無休、24時間操業型)で3交替制を行う場合には、週当たりの法定労働時間(40時間)以内にするためには、4.5組以上の組にする必要があります。

 そこで、装置産業などの連続操業型の企業では、最近では、5組3交替制(上記の例で、年間所定労働時間が1,752時間)、や9組3交替制(同じ例で、1,944時間)を採り入れる企業もあります。

カテゴリー:変形労働時間

アクセスランキングトップ10

 次には、アクセスの多いQ&A記事のトップ10を表示しています。

  • (現在集計中)