退職予定日に翌日まで残業をしたときは、退職日はその翌日となるのでしょうか?

 給与締切日(5月末日)に退職することとなっていた社員が、業務の引き継ぎのため、退職予定日に24時間勤務し、退社時刻が翌日までかかってしまいました。

 この場合、退職日は給与締切日となるのか、それとも翌日となるのでしょうか。

上記「退職予定日に翌日まで残業をしたときは、退職日はその翌日となるのでしょうか?」に対する回答

 継続勤務であれば、退職時刻が翌日となっても、始業時刻の属する日の労働と扱い、給与締切日が退職日となります。

 労働基準法で、1日とは、原則として「午前0時から午後12時までのいわゆる暦日」(昭63.1.1基発1号)をいうこととしています。

 したがって、原則的には、退職予定日の午後12時に退職が成立することになります。

 ただし、「継続勤務が2暦日にわたる場合には、たとえ暦日を異にする場合でも一勤務として取扱い、当該勤務は始業時刻の属する日の労働として、当該日の『1日』の労働」(前掲通達)とすることとされていますので、退職予定日の勤務が継続して翌日に及んだ場合にも、退職予定日に退職したものとして取り扱います。

 ご質問のケースで考えますと、事務引き継ぎのため退社時間が、当初の退職予定日の午後12時を超えてしまった場合にも、その勤務は、給与締切日である末日の勤務から継続していると考えられますので、退職予定日に24時間継続勤務し、退社時刻が翌6月1日に及んだ場合にも、始業時刻の属する5月末日の勤務の延長として扱われ、当初の予定退職日である5月末日に退職したものとみなされます。

 この場合、退職日の終業の時刻以降の勤務時間については、時間外労働割増賃金に加え、午後10時以降の時間については深夜労働割増賃金の支払いが必要なことはいうまでもありません。

カテゴリー:労働時間

アクセスランキングトップ10

 次には、アクセスの多いQ&A記事のトップ10を表示しています。

  • (現在集計中)