日によって仕事に繁閑の差がある場合、フレックスタイム制と時差勤務制では、どちらが適してしますか
当社の勤務時間は、8時30分から17時までです。
それ以降は残業手当をつけていますが、残業は週平均2?3時間で、平均残業時間数は月約30時間です。
日によって、仕事に繁閑の差がありますので、フレックスタイム制か時差勤務制を導入して残業を減らしたいと思いますが、どちらがよいでしょうか。
上記「日によって仕事に繁閑の差がある場合、フレックスタイム制と時差勤務制では、どちらが適してしますか」に対する回答
日によって業務に繁閑の差があるのでし たら、清算期間ごとに労働時間を計算するフレックスタイム制のほうがよいと思われます。
時差勤務制は、始業・終業の時刻を繰り上げたり繰り下げたりするもので、労働時間自体は一定にしなければならないからです。
時差勤務制度とは、「始業、終業の時刻にある程度の柔軟性をもたせているが、1日何時間働くかが定められている制度」です。
つまり、時差出勤によって始業時刻が遅くなった分だけ、終業時刻をスライドさせますので、1日の所定労働時間が定められていることに変わりはありません。
したがって、時間外労働は1日ごとに計算することになりますので、時差勤務制度を導入しても、日々の仕事に繁閑の差があるために時間外労働が発生するという貴社の抱える問題の解決にはなりません。
これに対して、フレックスタイム制は、「始業、終業の時刻ともに労働者の選択に委ね、1日何時間働くかが定められていない制度」です。
フレックスタイム制では、労働時間を日ごとに清算をせず、1ヵ月以内の清算期間ごとに定めた総労働時間とその間の実労働時間との間で労働時間を清算します。
そして、清算期間中に実際に労働した時間が総労働時間を超えた時間が時間外労働になります。
このように、フレックスタイム制は、日ごとの業務の繁閑に応じて労働時間を効率的に分配することによって労働時間の短縮を図ることを目的とした制度です。
したがって、貴社の場合はフレックスタイム制を採用されれば、「日々によって仕事に繁閑の差がある」ために生じる時間外労働は、清算期間中の労働時間の中に含まれてしまう可能性がありますので、フレックスタイム制を導入されたほうがよいかと思われます。
カテゴリー:労働時間
,カテゴリー:変形労働時間
アクセスランキングトップ10
次には、アクセスの多いQ&A記事のトップ10を表示しています。
- (現在集計中)