定年後に派遣社員として定年前の業務に就く場合、元の役職名を使用してもよいでしょうか?

 当社では、定年を迎えた方の雇用延長策として、関連会社(派遣会社)に登録してもらい、そこから派遣社員として定年前の業務に就いてもらう制度を設けています。

 この場合、定年前の職位(呼称)で業務を遂行してもらい、
1.名刺、社員証、レターヘッド等を定年前の呼称で顧客対応してもらう、
2.受注・売買契約を定年前の呼称で締結する、
3.学会、会合等に定年前の呼称で参加させる、
 ようなことができますか。

上記「定年後に派遣社員として定年前の業務に就く場合、元の役職名を使用してもよいでしょうか?」に対する回答

 定年後、派遣社員になったことによって雇用関係は変わりますが、職位や役職名は、企業が社内的な仕事の責任分担の一つとして自由に付与することができる性質のものですから、定年前の呼称を用いて業務を行っても差し支えありません。

 ご質問について結論から申し上げますと、定年後に関連会社の派遣社員となって、定年前と同じ仕事をするような場合には、雇用関係は変わりますが、対外的な職位(役職)呼称等を定年前と同じものを使っても何ら問題となることはありません。

 したがって、定年前の役職名の入った名刺等を用いて顧客と折衝し、契約の当事者となったり、また、学会や会合等に出席する際に、従前の役職名を用いても差し支えありません。
 なぜなら、職位や役職名は、企業が社内的な仕事の責任分担の一つとして自由に付与することができるもので、雇用関係が変化したかどうかによって左右される問題ではないからです。

 なお、「雇用関係が変わる」とは、労働契約の一方の当事者が、貴社から派遣会社に変わることを意味します。

 つまり、貴社を定年退職して派遣会社に登録した場合、身分は派遣会社に移ります(労働契約が派遣会社との間で結ばれる)。その場合、労働時間や休日等の就業条件や業務に関する指揮命令は、従前と同様に貴社が行いますが、賃金などの基本的な労働条件の決定および懲戒などの身分に関する事項については、派遣会社に権限が移ります。

 したがって、取引上のトラブルが発生したときの処理方法などについては、派遣会社との間で明確にしておいた方がよいでしょう。

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