海外駐在員の給与を国内の物価水準に合わせて「下方修正」することは、不利益変更に当たりますか?

 当社の海外駐在員は、国内の勤務者に比べて、あまりにも優遇され過ぎていたことに気づき、この度、海外駐在員の給与を国内の物価や生活水準に合わせて「下方修正」することにしました。

 しかし、この措置をとった場合、海外駐在員の年間所得が国内勤務者より低くなるため、日本円で計算した生涯賃金が減ってしまいます。

 このような変更は、不利益変更に当たりますか。

上記「海外駐在員の給与を国内の物価水準に合わせて「下方修正」することは、不利益変更に当たりますか?」に対する回答

 海外駐在員の給与水準を「下方修正」すること自体は、理由の如何を問わず、労働条件の不利益変更になります。

 しかし、いかなる場合にも不利益変更をしてはならないということではなく、当該者の同意を得るか、その変更に「合理的な理由」がある場合には、不利益変更も認められるものと解されています。

 ご質問のような場合には、仮に生涯賃金が減少したとしても、「下方修正」に「合理的な理由」があるものと解されますので、とりたてて不利益変更ということでとりたてて問題となることはないと思われます。

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