VDT作業従事者の健康管理についてどんな点に留意すればよいでしょうか?

 最近、VDT作業従事者の間で、作業量の増大にともなって、目の疲れや肩凝り等健康上の不調を訴える労働者が多くなってきています。

 このようなVDT作業従事者の健康管理のポイントをお教え下さい。

上記「VDT作業従事者の健康管理についてどんな点に留意すればよいでしょうか?」に対する回答

 定期的な健康診断や、専門家による健康相談を実施して有効な対策を講じることが大切です。

 労働省(現厚生労働省)が昭和60年に発表した「VDT作業のための労働衛生上の指針」では、VDT作業に常時従事する労働者の健康管理について、次のような基準を示しています。

(1)健康診断

 新たにVDT作業に従事する労働者に対しては配置前に健康診断を受けさせます。
 心身の状態を把握して作業への順応力を判断するとともに、配置後の健康管理の基礎資料とします。

 また、定期的に健康診断を実施し、病気の早期発見に役立てるだけでなく、事前予防の見地から健康診断の結果を積極的に活用するようにします。
 健康診断によって早期に発見された健康阻害要因を分析し、照明や空調の関係、作業時間の設定等適切な予防対策をすみやかに講じることが大切です。

 また有所見者に対しては、次のような保険指導等の措置をとります。

(イ)業務歴の調査や他覚症状等から健康阻害の主因を明らかにし、職場外に要因がある場合にも必要な保健指導を行なう。

(ロ)視力矯正が不適切な者や強度の近視、乱視の者には適性視力で作業ができるように必要な保健指導を行なう。

(ハ)VDT作業を続けることが適当でないと判断される者、及びその作業時間を短縮する必要があると認められる者については、健康保持のために適切な措置を講じること。

(2)専門家による健康相談

 VDT作業者は、定期的な健康診断だけでなく、日常の健康点検も大切です。例えば、疲れを感じた時に、早めに産業医等の専門家に相談することにより有効な対策を講じることができれば、健康相談が病気予防に大きな意義を持つことになります。

(3)心身をリラックスさせる職場体操

 体を動かすことが少ないVDT作業従事者の職場における体操は、心身をリラックスさせることが主な目的です。
 就業前後、就業中の作業休止時間を活用するといいでしょう。

 また、他の作業とローテーションを組むなど、1日の作業時間の短縮、一連の作業が1時間を超えない工夫や連続作業内に2?3分の小休止を1?2回程度とるなどの工夫が望ましいとされています。

カテゴリー:安全衛生

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