VDT作業従事者の健康を守るために、作業環境管理はどのようなことに留意すればよいのでしょうか?

 当社では、全社的にOA化を進めてきましたが、最近、パソコン入力やワープロ作業のため、目の疲れや肩凝りを訴える労働者が多くなりました。

 このようなVDT作業担当者の健康を守るための作業環境管理のポイントをお教え下さい。

上記「VDT作業従事者の健康を守るために、作業環境管理はどのようなことに留意すればよいのでしょうか?」に対する回答

 照明や採光に気を配り、作業時間の設定に注意します。

 労働省(現厚生労働省)が昭和60年に発表した「VDT(Visual or Video DisplayTerminals)作業のための労働衛生上の指針」では、作業環境管理、作業管理、VDT機器及び作業環境の維持管理について次のような指針を示しています。

(1)作業環境管理

 照明や採光については、室内をできるだけ明暗の対照を少なくし、かつ眩しさを生じさせないようにする。
 太陽光が直接入射することのないように、ブラインドやカーテンを設け、必要に応じて輝度を調整できるようにする。

 グレア(光源から直接、間接に受けるギラギラした眩しさ)を防止するために、CRTディスプレイは作業者の視野内に高輝度の照明器具、窓、壁画や点滅する光源等がなく、またCRTディスプレイ画面にこれらが映り込まないような場所に設置する。
 CRTディスプレイ画面にフードやフィルタを取り付ける。

 その他、プリンター等からの不快な騒音伝播の防止措置を講じることや、換気・空気調和・静電気除去等について事務所衛生基準規則について定める措置を講じる。

(2)作業管理

 VDT作業に常時従事する労働者の視覚負担や心身の負担を軽減するために、他の作業とのローテーションを実施したりして1日のVDT作業の時間が短くなるように配慮する。
 また、一連の作業時間が1時間を超えないようにし、作業休止時間や小休止を設ける。

 さらに、CRTディスプレイやキーボードは作業者が操作を円滑に行なえるものにするとともに、椅子や机なども安定していて調節できるものにする。

(3)VDT機器および作業環境の維持管理

 作業環境を常に良好な状態に維持し、作業に適したようにVDT機器等の調整をはかるため、日常の点検と整備、定期点検、清掃を行い、必要に応じて改善措置を講じる。

カテゴリー:安全衛生

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