老齢年金の基礎知識 昭和16年4月2日以後生まれの方
老齢年金の基礎知識
昭和16年4月2日以後生まれの方
<<国民年金の老齢基礎年金>>
【支給要件】
保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が25年以上であること。
【支給開始年齢】
原則65歳、ただし60歳から減額された年金の繰上げ支給や、66歳から70歳までの希望する年齢から増額された年金の繰り下げ支給を請求可能です。
【年金額】(平成18年度)
÷40(加入可能年数)×12
加入可能年数については大正15年4月2日から昭和2年4月1日までに生まれた人については25年に短縮されており、以降昭和16年4月1日生まれの人まで生年月日に応じて26年から39年に短縮されています。
■全部繰上げ■
・・・全部繰上げを請求した方は下記減額率によって計算された額となります。
請求時年齢60歳0ヶ月~60歳11ヶ月
請求月から65歳になる月の前月までの月数 60ヶ月~49ヶ月
→新減額率30.0%~24.5%
請求時年齢61歳0ヶ月~61歳11ヶ月
請求月から65歳になる月の前月までの月数 48ヶ月~37ヶ月
→新減額率24.0%~18.5%
請求時年齢62歳0ヶ月~62歳11ヶ月
請求月から65歳になる月の前月までの月数 36ヶ月~25ヶ月
→新減額率18.0%~12.5%
請求時年齢63歳0ヶ月~63歳11ヶ月
請求月から65歳になる月の前月までの月数 24ヶ月~13ヶ月
→新減額率12.0%~6.5%
請求時年齢63歳0ヶ月~63歳11ヶ月
請求月から65歳になる月の前月までの月数 12ヶ月~1ヶ月
→新減額率6.0%~0.5%
■一部繰上げ■
・・・昭和16年4月2日から昭和24年4月1日(女子は昭和21年4月2日から昭和29年4月1日)生まれの人は
老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が段階的に引きあがることから、この支給開始年齢に到達する前
に希望すれば一部繰上げ支給の老齢基礎年金を受けることができます。一部繰上げ請求をした方は、下記に
より年金額が計算されます。
①×繰上げ請求月から特例支給開始年齢(老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢)になる月の
前月までの月数(③)
÷繰上げ請求月から65歳になる月の前月までの月数(②)
×(1-0.005×②)
65歳からは老齢基礎年金の加算額が加算されます。
・・・ ①×(1-②÷③)
■繰下げ請求と増額率■
請求時年齢66歳0ヶ月66歳11ヶ月→増額率8.4%~16.1%
請求時年齢67歳0ヶ月67歳11ヶ月→増額率16.8%~24.5%
請求時年齢68歳0ヶ月68歳11ヶ月→増額率25.2%~32.9%
請求時年齢69歳0ヶ月69歳11ヶ月→増額率33.6%~41.3%
請求時年齢70歳0ヶ月→増額率42%
繰下げ請求を行なう月によって増額率は異なり、65歳になった月から繰下げの申出を行なった月の前日までの月数に応じて1ヶ月増すごとに0.7%ずつ高くなります。
<<厚生年金保険の老齢厚生年金>>
【支給要件】
老齢基礎年金の支給要件を満たしていること。
厚生年金保険の被保険者期間が1ヶ月以上あること。
(65歳未満の方に対する老齢厚生年金については1年以上の被保険者期間が必要です。)
【支給開始年齢】
報酬比例部分は60歳から
定額部分は支給開始年齢が以下のとおりとなります。
男子 昭和16年4月2日~昭和18年4月1日
女子 昭和21年4月2日~昭和23年月1日
→支給開始年齢61歳
男子 昭和18年4月2日~昭和20年4月1日
女子 昭和23年4月2日~昭和25年月1日
→支給開始年齢62歳
男子 昭和20年4月2日~昭和22年4月1日
女子 昭和25年4月2日~昭和27年4月1日
→支給開始年齢63歳
男子 昭和22年4月2日~昭和24年4月1日
女子 昭和27年4月2日~昭和29年4月1日
→支給開始年齢64歳
【年金額】・・・平成18年度
A 65歳未満の方
定額部分+報酬比例部分+加給年金額
定額部分
・・・1,676円×生年月日に応じた率×被保険者期間×0.985
報酬比例部分
・・・(平均標準報酬月額×生年月日に応じた率①×平成15年3月までの被保険者期間の月数
+平均標準報酬月額×生年月日に応じた率②×平成15年4月以降の被保険者期間の月数)
×1.031×0.985
加給年金額
・・・厚生年金保険の被保険者期間が20年以上または40歳(女性の場合35歳)以降15年ある方が、
定額部分支 給開始年齢に達した時点で、その方に生計を維持されている下記の対象者がいる場合
に支給されます。
対象者
・配偶者・・・227,900円
(65歳未満であること、ただし大正15年4月1日以前生まれの配偶者は年齢制限はありません)
・1人目・2人目の子・・・227,900円
(18歳到達年度の末日までの間の子または1級、2級の障害の状態にある20歳未満の子)
・3人目以降の子・・・75,900円
(18歳到達年度の末日までの間の子または1級、2級の障害の状態にある20歳未満の子)
老齢厚生年金を受けている方の生年月日に応じて配偶者の加給年金額に33600円~168100円
が特別加算されます。
※ 支給停止
配偶者が老齢(退職)年金(厚生年金保険の被保険者期間が20年以上または40歳(女性の場合35歳)
以降15年以上の場合に限る)または障害年金を受けれられる場合は、配偶者加給年金額は支給停止さ
れます。また、勤務先で厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受給している60歳代前半の方について
は、給料と年金額の合計額に応じて年金が支給停止されます。詳細は在職老齢年金のページで。
○老齢基礎年金の一部繰上げをしている方
・・・定額部分が繰上げ調整額として支給されます。
繰上げ調整額=(1-①÷②))
○老齢基礎年金の全部繰上げをしている方
・・・老齢厚生年金の報酬比例部分及び経過的加算が支給停止されます。
経過的加算とは定額部分から基礎年金相当部分(厚生年金保険の被保険者期間にかかる老齢
基礎年金の年金額)を差し引いた額
○老齢基礎年金の一部繰上げをしている方
・・・老齢厚生年金の報酬比例部分及び繰り上げ調整額が支給停止されます。
B 65歳以上の方
報酬比例年金額+加給年金額
報酬比例年金額
・・・60歳~64歳の報酬比例部分と同様
加給年金額
・・・60歳~64歳の加給年金額と同様
※ 支給停止
勤務先で厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受給している60歳代後半の方については、給料と
年金の合計額に応じて年金の支給が停止されます。詳細は在職老齢年金のページで。
2006年06月02日
カテゴリー:老齢給付について