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就業作成_2_10 [2024/01/09 08:39] tokita就業作成_2_10 [2025/12/19 05:22] (現在) – 外部編集 127.0.0.1
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   * 第59条 表彰   * 第59条 表彰
-  * 第60条 懲戒の種類及び程度〈作成のポイント42〉 +  * 第60条 懲戒の種類及び程度[[https://www.kannosrfp.com/skisokult/doku.php?id=就業作成_2_10#作成のポイント_42_懲戒の種類及び程度|〈作成のポイント42〉]] 
-  * 第61条 けん責、減給、出勤停止、降格の事由〈作成のポイント43〉 +  * 第61条 けん責、減給、出勤停止、降格の事由[[https://www.kannosrfp.com/skisokult/doku.php?id=就業作成_2_10#作成のポイント_43_けん責_減給の制裁_出勤停止_降格の事由|〈作成のポイント43〉]] 
-  * 第62条 諭旨解雇及び懲戒解雇事由〈作成のポイント44〉 +  * 第62条 諭旨解雇及び懲戒解雇事由[[https://www.kannosrfp.com/skisokult/doku.php?id=就業作成_2_10#作成のポイント_44_諭旨解雇及び懲戒解雇の事由|〈作成のポイント44〉]] 
-  * 第63条 損害賠償〈作成のポイント45〉+  * 第63条 損害賠償[[https://www.kannosrfp.com/skisokult/doku.php?id=就業作成_2_10#作成のポイント_45_損害賠償|〈作成のポイント45〉]]
  
 <本章の規定> <本章の規定>
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  表彰及び懲戒に関する事項は、就業規則の相対的必要記載事項とされ、これらの事項を定めるにあたっては、「その種類及び程度に関する事項」として、その①対象事由、②種類及び程度、③手続きについて具体的に記載しなければなりません。  表彰及び懲戒に関する事項は、就業規則の相対的必要記載事項とされ、これらの事項を定めるにあたっては、「その種類及び程度に関する事項」として、その①対象事由、②種類及び程度、③手続きについて具体的に記載しなければなりません。
  
- なお、懲戒に関する事項を定める場合には、法令又は公序良俗(民法第90条)に反するものであってはなりません。+ なお、懲戒に関する事項を定める場合には、法令又は公序良俗([[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=民法_1_5#第九十条_公序良俗|民法第90条]])に反するものであってはなりません。
  
- また、労働契約法第15条によると、使用者が労働者を懲戒することができる場合であっても、その懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」には権利の濫用にあたるものとして無効となります。したがって、懲戒権を行使するにあたっては、労働者の行為の性質及び態様その他の事情を十分に考慮しなければなりません。+ また、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=労契法_3#第十五条_懲戒|労働契約法第15条]]によると、使用者が労働者を懲戒することができる場合であっても、その懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」には権利の濫用にあたるものとして無効となります。したがって、懲戒権を行使するにあたっては、労働者の行為の性質及び態様その他の事情を十分に考慮しなければなりません。
  
 ===== 作成のポイント●42 懲戒の種類及び程度 ===== ===== 作成のポイント●42 懲戒の種類及び程度 =====
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   * ②〈減給〉   * ②〈減給〉
-    * 減給は、賃金の減額を伴う処分であり、労働基準法第91条の制限を受け「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」とされています。したがって、規定例のように「1箇月の給与総額の10分の1を限度」と定めるより、「一賃金支払期間における賃金総額の10分の1(又は10分の1を限度)」と、より明確に定めるべきです。なお、一賃金支払期間に対象となる事案が複数ある場合でも、減給額の合計は、一賃金支払期間の賃金総額の10分の1が限度です。その点を明確にするためにも「複数事案がある場合であっても減給の総額が当該賃金支払期間における賃金総額の10分の1を超えないものとする」と定める方が適当でしょう。+    * 減給は、賃金の減額を伴う処分であり、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=第九章_就業規則#第九十一条_制裁規定の制限|労働基準法第91条]]の制限を受け「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」とされています。したがって、規定例のように「1箇月の給与総額の10分の1を限度」と定めるより、「一賃金支払期間における賃金総額の10分の1(又は10分の1を限度)」と、より明確に定めるべきです。なお、一賃金支払期間に対象となる事案が複数ある場合でも、減給額の合計は、一賃金支払期間の賃金総額の10分の1が限度です。その点を明確にするためにも「複数事案がある場合であっても減給の総額が当該賃金支払期間における賃金総額の10分の1を超えないものとする」と定める方が適当でしょう。
  
   * ③〈出勤停止〉   * ③〈出勤停止〉
-    * 出勤停止は、一定期間につき出勤停止を命ずる処分で、その間は無給とする処分です。前述の減給が就労しながらその受けるべき賃金を減ずるものであるのに対して、出勤停止による賃金の減少は、ノーワーク・ノーペイの結果ですので、労働基準法第91条の適用は受けません。 \\ 出勤停止の期間については法律上の規制はありませんが、生活の糧となる収入の道を閉ざすものです。したがって、規律違反行為の情状等の均衡を考慮し、公序良俗(民法第90条)に反しない範囲に制限すべきでしょう。一般には7日から10日の期間で定めることが多く、最長でも30日程度が限度であり適切でしょう。+    * 出勤停止は、一定期間につき出勤停止を命ずる処分で、その間は無給とする処分です。前述の減給が就労しながらその受けるべき賃金を減ずるものであるのに対して、出勤停止による賃金の減少は、ノーワーク・ノーペイの結果ですので、労働基準法第91条の適用は受けません。 \\ 出勤停止の期間については法律上の規制はありませんが、生活の糧となる収入の道を閉ざすものです。したがって、規律違反行為の情状等の均衡を考慮し、公序良俗([[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=第九章_就業規則#第九十条_作成の手続|民法第90条]])に反しない範囲に制限すべきでしょう。一般には7日から10日の期間で定めることが多く、最長でも30日程度が限度であり適切でしょう。
  
   * ④〈昇給停止〉   * ④〈昇給停止〉
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   * ⑦〈懲戒解雇〉   * ⑦〈懲戒解雇〉
-    * 懲戒解雇は、制裁のうちで最も重い処分であり、解雇予告することなく、即時解雇するというものです。したがって、懲戒解雇=即時解雇は、労働基準法第20条第1項ただし書による「労働者の責めに帰すべき事由」に該当し、予めその事由について労働基準監督署長の認定を受けることを条件に解雇予告又は解雇予告手当の支払いを除外しています。規定を定める場合も、「即時解雇する」などと規定するだけでは不十分であり、「予告期間を設けることなく即時解雇する。ただし、所轄労働基準監督署長の認定を受けた場合には解雇予告手当を支給しない」のように除外認定についても規定すべきです。 \\ なお、労働基準監督署長の認定は、その事由について、解雇予告又は解雇予告の支払の除外を認めるか否かの「認定」であり、懲戒解雇に相当するか否かの認定ではありません。したがって、規定するにあたって「懲戒解雇は所轄労働基準監督署長の認定を受けた上で即時解雇として行う」のように、除外認定を要件とするような定め方をする必要はありません。このような定め方をしてしまうと、懲戒解雇に該当する事由があっても、労働基準監督署長の認定を受けなければ懲戒解雇できないことになります。 \\ また、退職金制度がある場合において、懲戒解雇のときは不支給とするのが一般的ですが、除外認定を懲戒解雇要件とするような定め方をすると認定を受けられないときは退職金の全部又は一部を支払わなければならないことになります。除外認定と懲戒解雇の有効・無効は別であることを前提とした規定とするように注意しなければなりません。+    * 懲戒解雇は、制裁のうちで最も重い処分であり、解雇予告することなく、即時解雇するというものです。したがって、懲戒解雇=即時解雇は、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=第二章_労働契約#第二十条_解雇の予告|労働基準法第20条]]第1項ただし書による「労働者の責めに帰すべき事由」に該当し、予めその事由について労働基準監督署長の認定を受けることを条件に解雇予告又は解雇予告手当の支払いを除外しています。規定を定める場合も、「即時解雇する」などと規定するだけでは不十分であり、「予告期間を設けることなく即時解雇する。ただし、所轄労働基準監督署長の認定を受けた場合には解雇予告手当を支給しない」のように除外認定についても規定すべきです。 \\ なお、労働基準監督署長の認定は、その事由について、解雇予告又は解雇予告の支払の除外を認めるか否かの「認定」であり、懲戒解雇に相当するか否かの認定ではありません。したがって、規定するにあたって「懲戒解雇は所轄労働基準監督署長の認定を受けた上で即時解雇として行う」のように、除外認定を要件とするような定め方をする必要はありません。このような定め方をしてしまうと、懲戒解雇に該当する事由があっても、労働基準監督署長の認定を受けなければ懲戒解雇できないことになります。 \\ また、退職金制度がある場合において、懲戒解雇のときは不支給とするのが一般的ですが、除外認定を懲戒解雇要件とするような定め方をすると認定を受けられないときは退職金の全部又は一部を支払わなければならないことになります。除外認定と懲戒解雇の有効・無効は別であることを前提とした規定とするように注意しなければなりません。
  
 ==== 2.始末書の提出の規定 ==== ==== 2.始末書の提出の規定 ====
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 |⑤適正手続|懲戒処分を発動するにあたって、本人に弁明の機会(賞罰委員会・懲罰委員会の諮問、労働組合との事前協議等)を与えるなど適正な手続をとること| |⑤適正手続|懲戒処分を発動するにあたって、本人に弁明の機会(賞罰委員会・懲罰委員会の諮問、労働組合との事前協議等)を与えるなど適正な手続をとること|
  
- 前述したように、労働契約法第15条では「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする」と定めています。この懲戒処分の有効・無効を判断するうえで、重要なのが上記の運用ルールです。+ 前述したように、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=労契法_3#第十五条_懲戒|労働契約法第15条]]では「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする」と定めています。この懲戒処分の有効・無効を判断するうえで、重要なのが上記の運用ルールです。
  
  このほか、罪刑法定主義に基づき、一事不再理(同一の事案に対して、二重の懲戒処分をすることの禁止)、連座制の禁止(懲戒処分は、あくまでも個人の故意または過失が前提となるため、その対象は懲戒事由に該当する行為を行った本人に限ること)に注意しなければなりません。  このほか、罪刑法定主義に基づき、一事不再理(同一の事案に対して、二重の懲戒処分をすることの禁止)、連座制の禁止(懲戒処分は、あくまでも個人の故意または過失が前提となるため、その対象は懲戒事由に該当する行為を行った本人に限ること)に注意しなければなりません。
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   * (2)セクシュアルハラスメント   * (2)セクシュアルハラスメント
-    * セクシュアルハラスメント(以下、セクハラという)について、男女雇用機会均等法では、事業主にセクハラに関して雇用管理上必要な措置を講ずべき義務を定めています。その措置義務として、どのような性的言動がどのような制裁にあたるのかを明確にする必要があるとしています。したがって、就業規則、服務規律においてセクハラを行った者について、懲戒規定を定め周知することが必要となります。規定の定め方としては、規定例のようなもののほか、「第61条第5号の事由により懲戒を受けたにもかかわらず、当該行為が再度に及んだ場合又はその情状が悪質と認められるとき」などと定めます。+    * セクシュアルハラスメント(以下、セクハラという)について、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=男女雇用機会均等法|男女雇用機会均等法]]では、事業主にセクハラに関して雇用管理上必要な措置を講ずべき義務を定めています。その措置義務として、どのような性的言動がどのような制裁にあたるのかを明確にする必要があるとしています。したがって、就業規則、服務規律においてセクハラを行った者について、懲戒規定を定め周知することが必要となります。規定の定め方としては、規定例のようなもののほか、「第61条第5号の事由により懲戒を受けたにもかかわらず、当該行為が再度に及んだ場合又はその情状が悪質と認められるとき」などと定めます。
  
   * (3)情報漏えい   * (3)情報漏えい
行 181: 行 181:
   * ・炭研精工事件:最高裁第一小法廷判決平成3.9.19(最終学歴詐称による懲戒解雇)   * ・炭研精工事件:最高裁第一小法廷判決平成3.9.19(最終学歴詐称による懲戒解雇)
   * ・生野製作所事件:横浜地裁川崎支部判決昭和59.3.30(職歴詐称による懲戒解雇)   * ・生野製作所事件:横浜地裁川崎支部判決昭和59.3.30(職歴詐称による懲戒解雇)
-  * ・男女雇用機会均等法第11条第1項(職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置)+  * ・[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=男女雇均法_2_2#第十一条_職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置等|男女雇用機会均等法第11条]]第1項(職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置)
   * ・大阪観光バス事件:大阪地裁判決平成12.4.28(セクハラによる懲戒解雇)   * ・大阪観光バス事件:大阪地裁判決平成12.4.28(セクハラによる懲戒解雇)
   * ・古河鉱業足尾製作所事件:東京高裁判決昭和55.2.18(秘密保持義務違反による懲戒解雇)   * ・古河鉱業足尾製作所事件:東京高裁判決昭和55.2.18(秘密保持義務違反による懲戒解雇)
行 195: 行 195:
 ==== 1.従業員の損害賠償責任とその制限 ==== ==== 1.従業員の損害賠償責任とその制限 ====
  
- 労働基準法第16条では、使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償を予定する契約をしてはならないことになってはいますが、使用者が、現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止しているものではありません。+ [[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=第二章_労働契約#第十六条_賠償予定の禁止|労働基準法第16条]]では、使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償を予定する契約をしてはならないことになってはいますが、使用者が、現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止しているものではありません。
  
  したがって、従業員が故意又は過失により会社に損害を与えた場合、民法の一般原則に基づき、会社に対し、債務不履行又は不法行為による損害賠償責任を負うことになります。  したがって、従業員が故意又は過失により会社に損害を与えた場合、民法の一般原則に基づき、会社に対し、債務不履行又は不法行為による損害賠償責任を負うことになります。
行 218: 行 218:
   * ・労働基準法第16条(賠償予定の禁止)   * ・労働基準法第16条(賠償予定の禁止)
   * ・行政通知:昭和22.9.13発基17号(賠償予定の禁止)   * ・行政通知:昭和22.9.13発基17号(賠償予定の禁止)
-  * ・民法第415条(債務不履行による損害賠償)、同法第709条(不法行為による損害賠償)、同法第715条(使用者等の責任)+  * ・[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=民法_3_1_2#第四百十五条_債務不履行による損害賠償|民法第415条]](債務不履行による損害賠償)、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=民法_3_5#第七百九条_不法行為による損害賠償|同法第709条]](不法行為による損害賠償)、[[https://www.kannosrfp.com/hourei/doku.php?id=民法_3_5#第七百十五条_使用者等の責任|同法第715条]](使用者等の責任)
   * ・茨城石炭商事事件:最高裁第一小法廷判決昭和51.7.8(労働者の第三者に対する損害賠償責任の範囲)   * ・茨城石炭商事事件:最高裁第一小法廷判決昭和51.7.8(労働者の第三者に対する損害賠償責任の範囲)
   * ・大隈鐵工所事件:名古屋地裁判決昭和62.7.27(労働契約の債務不履行による損害賠償)   * ・大隈鐵工所事件:名古屋地裁判決昭和62.7.27(労働契約の債務不履行による損害賠償)
  
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