<本章の規定>
本章の規定は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(以下、育児・介護休業法という)に基づき、育児休業又は介護休業について定めるもので構成されます。
育児・介護休業法は、育児または介護を行う従業員について、その職業生活と家庭生活との両立を図ることを支援するための法律です。
この法律は、規模の大小や業種のいかんを問わず、すべての会社に対して、育児休業、介護休業、子の看護休暇、時間外労働の制限、深夜業の制限、勤務時間短縮等の措置などの実施を義務づけています。
会社は、これらの制度を実施するときは、その取り扱いの基準を規程として定め、その内容を従業員に周知徹底を図る必要があります。その規程は、法律を踏まえたものであると同時に、会社の実態に即したものでなければなりません。
なお、この法律は平成21年6月24日に一部改正法が可決・成立しました。主な改正内容のポイントをまとめると次のとおりです。
※ただし、平成21年7月1日に公布された改正育児・介護休業法(前述)により内容は変更となる。
【規定例】
育児休業及び介護休業に関する事項については、手続等を含めると相当数の条項となります。したがって、規定例のように就業規則本則においては、大綱又は要旨を規定するとともに、委任規定を設け、その対象者、期間、手続等の詳細を別に定めるのが一般的です。
委任規定として、別に定める場合には、主に次の事項を定めなければなりません。
なお、育児休業及び介護休業の申出を拒むことができる従業員の範囲を定める場合には、「育児・介護休業法」の定めるところにより、労使協定を締結しなければなりません。
また、事業主は、育児休業・介護休業・子の看護休暇の申出又は取得したことを理由として、従業員に対して、解雇その他の不利益な取り扱いをすることはできません。
したがって、育児・介護休業期間中に賃金を支払わないこと、退職金や賞与の算定に当たり現に勤務した日数を考慮する場合に休業した期間分を日割りで算定対象期間から控除することなど、専ら休業期間は働かなかったものとして取り扱うことは差し支えありませんが、休業期間を超えて働かなかったものとして取り扱うことは、「不利益な取扱い」に該当し、育児・介護休業法第10条及び第16条に抵触することとなります。
たとえば、賞与支給日に休業期間中であることを理由として全く支給しないとすることを定めた規定や、退職金の算定にあたり休業期間を超えた期間について算定対象となる勤続期間から控除する規定は無効となり、是正の対象となります。
子の看護休暇は、労働基準法第39条(削除)に基づく年次有給休暇とは別の休暇として与えなければならない休暇です。しかし、看護休暇を取得した日について、無給とするか有給とするかは労使間の取り決めによるものであり、必ずしも有給とすることまで求められていません。したがって、規定を定める場合には、有給か無給か明確にしておくべきでしょう。
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