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| 就業作成_2_03 [2024/01/22 05:15] – [関連する法令・判例など] tokita | 就業作成_2_03 [2025/12/19 05:22] (現在) – 外部編集 127.0.0.1 | ||
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| 行 117: | 行 117: | ||
| ==== 2.法的責任 ==== | ==== 2.法的責任 ==== | ||
| - | 加害者の責任として、民事責任として不法行為に基づく損害賠償責任(民法第709条)が発生します。また、刑事責任が問われることがあります。具体的には、名誉毀損罪、暴行罪、傷害罪、侮辱罪などです。 | + | 加害者の責任として、民事責任として不法行為に基づく損害賠償責任([[https:// |
| - | 会社の責任として、不法行為責任(民法第709条)、使用者責任(民法第715条)、共同不法行為責任(民法第719条)、債務不履行責任(民法第415条)などがあります。また、会社には、安全配慮義務、職場環境配慮義務などがありますので、この部分の違反も考えられます。 | + | 会社の責任として、不法行為責任([[https:// |
| ==== 3.その他の検討事項 ==== | ==== 3.その他の検討事項 ==== | ||
| 行 128: | 行 128: | ||
| * ・民法第709条(不法行為)、同法第715条(使用者責任)、同法第719条(共同不法行為責任)、同法第415条(債務不履行責任) | * ・民法第709条(不法行為)、同法第715条(使用者責任)、同法第719条(共同不法行為責任)、同法第415条(債務不履行責任) | ||
| - | * ・刑法第230条(名誉毀損罪)、同法第204条(傷害罪)、同法第222条(脅迫罪)、同法第208条(暴行罪) | + | * ・刑法第230条(名誉毀損罪)、同法第204条(傷害罪)、[[https:// |
| * ・静岡労基署長(日研化学)事件:東京地裁判決平成19.10.15(パワハラによる自殺に対する労災認定判決) | * ・静岡労基署長(日研化学)事件:東京地裁判決平成19.10.15(パワハラによる自殺に対する労災認定判決) | ||
| * ・労働契約法第5条(労働者の安全への配慮:心身の健康への配慮) | * ・労働契約法第5条(労働者の安全への配慮:心身の健康への配慮) | ||
| 行 168: | 行 168: | ||
| ==== 関連する法令・判例など ==== | ==== 関連する法令・判例など ==== | ||
| - | * ・労働契約法第15条(懲戒) | + | * ・[[https:// |
| - | * ・労働基準法第89条(制裁はその種類と程度を就業規則に記載すること) | + | * ・[[https:// |
| - | * ・刑法第246条の2(電子計算機私用詐欺)、同法第252条(横領) | + | * ・[[https:// |
| ===== 作成のポイント●10 個人情報の取り扱い ===== | ===== 作成のポイント●10 個人情報の取り扱い ===== | ||
| 行 180: | 行 180: | ||
| ==== 1.個人情報保護法に対応する就業規則等の整備 ==== | ==== 1.個人情報保護法に対応する就業規則等の整備 ==== | ||
| - | 個人情報保護法が平成17年4月から施行されています。個人情報取扱事業者(事業の用に供する電子ファイル又は紙ファイル等のデータベースを構成する個人情報によって、識別される特定の個人の数の合計が、過去6箇月間のいずれかの日において5, | + | [[https:// |
| なお、個人情報取扱事業者にならない場合であっても、個人情報の漏えい事故が発生した場合には損害賠償責任等が発生する可能性がありますので、適切に対応するために規程の整備をお勧めします。 | なお、個人情報取扱事業者にならない場合であっても、個人情報の漏えい事故が発生した場合には損害賠償責任等が発生する可能性がありますので、適切に対応するために規程の整備をお勧めします。 | ||
| 行 210: | 行 210: | ||
| 秘密保持義務は、企業の不正行為の摘発という目的と関係して課されることもあります。最近は、従業員の内部告発により企業の不正行為が明るみに出るケースが数多く見られます。リコール隠しや食品への有害物質の混入、賞味期限切れの商品の販売なども従業員の告発が発端でした。 | 秘密保持義務は、企業の不正行為の摘発という目的と関係して課されることもあります。最近は、従業員の内部告発により企業の不正行為が明るみに出るケースが数多く見られます。リコール隠しや食品への有害物質の混入、賞味期限切れの商品の販売なども従業員の告発が発端でした。 | ||
| - | 従業員の内部告発には、極めて公益性の高いものもあります。とりわけ、一般消費者の安全や健康にかかわる事項については、従業員の内部告発を積極的に保護すべきという要請があり、この観点から、平成16年に「公益通報者保護法」が制定されました。ただし、従業員の告発行為は、場合によっては、誠実義務等の違反を理由に懲戒処分になることも考えられます。 | + | 従業員の内部告発には、極めて公益性の高いものもあります。とりわけ、一般消費者の安全や健康にかかわる事項については、従業員の内部告発を積極的に保護すべきという要請があり、この観点から、平成16年に「[[https:// |
| - | なお、労働基準法では、会社の労働基準法違反の事実について、従業員が労働基準監督署長に申告することができるとしており、このような申告をしたことを理由として会社が従業員に対して行う解雇その他の不利益取り扱いを禁止しています(労基法第104条)。 | + | なお、労働基準法では、会社の労働基準法違反の事実について、従業員が労働基準監督署長に申告することができるとしており、このような申告をしたことを理由として会社が従業員に対して行う解雇その他の不利益取り扱いを禁止しています([[https:// |
| ==== 3.退職後の秘密保持義務 ==== | ==== 3.退職後の秘密保持義務 ==== | ||
| 行 226: | 行 226: | ||
| * ・公益通報者保護法 | * ・公益通報者保護法 | ||
| * ・労働基準法第104条(監督機関に対する申告) | * ・労働基準法第104条(監督機関に対する申告) | ||
| - | * ・不正競争防止法第2条(不正競争の定義 | + | * ・[[https:// |
| ===== 作成のポイント●12 兼業の禁止 ===== | ===== 作成のポイント●12 兼業の禁止 ===== | ||
| 行 255: | 行 255: | ||
| * ・労働基準法第104条(監督機関に対する申告) | * ・労働基準法第104条(監督機関に対する申告) | ||
| - | * ・憲法第22条第1項(職業選択の自由等) | + | * ・[[https:// |
| * ・小川建設事件:東京地裁決定昭和57.11.19(就業時間外に風俗店で無断勤務し解雇処分) | * ・小川建設事件:東京地裁決定昭和57.11.19(就業時間外に風俗店で無断勤務し解雇処分) | ||
| * ・橋元運輸事件:名古屋地裁判決昭和47.4.28(競合会社の取締役に就任し懲戒解雇) | * ・橋元運輸事件:名古屋地裁判決昭和47.4.28(競合会社の取締役に就任し懲戒解雇) | ||
| 行 265: | 行 265: | ||
| * 従業員は、退職後、半年間は、東京及び隣接県の同業他社に転職又は同業にて開業してはならない。ただし、従業員の範囲は、課長以上の役職者とする。 | * 従業員は、退職後、半年間は、東京及び隣接県の同業他社に転職又は同業にて開業してはならない。ただし、従業員の範囲は、課長以上の役職者とする。 | ||
| - | ===== 1.競業避止義務の意味 | + | ==== 1.競業避止義務の意味 ==== |
| 競業避止義務とは、退職した従業員に、競合する同業他社への就職や競合会社を設立させないように義務を課すことです。従業員がこの義務を守らなかった場合、会社は退職金の減額や不支給、損害賠償請求、差止請求を行うことがあります。 | 競業避止義務とは、退職した従業員に、競合する同業他社への就職や競合会社を設立させないように義務を課すことです。従業員がこの義務を守らなかった場合、会社は退職金の減額や不支給、損害賠償請求、差止請求を行うことがあります。 | ||
| 行 273: | 行 273: | ||
| 最近では、就業規則にこの競業避止義務を盛り込む企業が多くなってきていますが、就業規則は就業中に効果を発するものであり、退職後は効力がありませんので、判例では、競業避止義務を課するには、特約(特別な契約)が必要としています。最小限度で、合理的なものであれば、従業員と特約を結び、かつ就業規則等に規定をおくことにより無用な紛争を避けることができます。 | 最近では、就業規則にこの競業避止義務を盛り込む企業が多くなってきていますが、就業規則は就業中に効果を発するものであり、退職後は効力がありませんので、判例では、競業避止義務を課するには、特約(特別な契約)が必要としています。最小限度で、合理的なものであれば、従業員と特約を結び、かつ就業規則等に規定をおくことにより無用な紛争を避けることができます。 | ||
| - | ===== 2.就業規則にどのように記載したらよいか | + | ==== 2.就業規則にどのように記載したらよいか ==== |
| 具体的な記載内容及び特約の内容については、競業避止の期間や地域、対象者、職種の範囲、会社の利益(企業秘密の保護)と従業員の不利益(転職、再就職の不自由)とのバランス、企業秘密の内容や程度、社会的利害などを考慮して定めることになります。 | 具体的な記載内容及び特約の内容については、競業避止の期間や地域、対象者、職種の範囲、会社の利益(企業秘密の保護)と従業員の不利益(転職、再就職の不自由)とのバランス、企業秘密の内容や程度、社会的利害などを考慮して定めることになります。 | ||
| - | ===== 3.損害賠償責任 | + | ==== 3.損害賠償責任 ==== |
| 退職した従業員が会社の顧客を大量に奪ったり、従業員を大がかりに引き抜いたりするなどの背信行為は特約に基づくことなく、不法行為として損害賠償責任を負うことになります。会社は、不法行為として訴えることができますので、就業規則等の特約は不要となります。 | 退職した従業員が会社の顧客を大量に奪ったり、従業員を大がかりに引き抜いたりするなどの背信行為は特約に基づくことなく、不法行為として損害賠償責任を負うことになります。会社は、不法行為として訴えることができますので、就業規則等の特約は不要となります。 | ||
| - | ===== 関連する法令・判例など | + | ==== 関連する法令・判例など ==== |
| * ・憲法第22条第1項(職業選択の自由等) | * ・憲法第22条第1項(職業選択の自由等) | ||
| 行 287: | 行 287: | ||
| * ・フォセコ・ジャパン・リミテッド事件:奈良地裁判決昭和45.10.23(競業避止義務の合理性の判断) | * ・フォセコ・ジャパン・リミテッド事件:奈良地裁判決昭和45.10.23(競業避止義務の合理性の判断) | ||
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