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| 就業作成_1_02 [2024/01/09 09:53] – [(2) 相対的必要記載事項] tokita | 就業作成_1_02 [2025/12/19 05:22] (現在) – 外部編集 127.0.0.1 | ||
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| 例えば、従業員側からの疑問や不満をみると、 | 例えば、従業員側からの疑問や不満をみると、 | ||
| - | * ・パートタイマー(時間給制)で採用されたんだけれど、年次有給休暇をもらえるの? | + | * パートタイマー(時間給制)で採用されたんだけれど、年次有給休暇をもらえるの? |
| - | * ・残業や休日出勤をしているのに割増賃金がつかない。 | + | * 残業や休日出勤をしているのに割増賃金がつかない。 |
| - | * ・ボーナスがあると聞いて入社したのに、結果的に出なかった。 | + | * ボーナスがあると聞いて入社したのに、結果的に出なかった。 |
| - | * ・突然、関連会社に出向せよと命令が出た。 | + | * 突然、関連会社に出向せよと命令が出た。 |
| - | * ・上司にセクハラされたけど、会社は辞めたくない。 | + | * 上司にセクハラされたけど、会社は辞めたくない。 |
| - | * ・定年後も働きたいんだけど、会社から、仕事がないから無理だと言われた。 | + | * 定年後も働きたいんだけど、会社から、仕事がないから無理だと言われた。 |
| - | * ・会社の業績不振を理由にいきなり解雇された。 | + | * 会社の業績不振を理由にいきなり解雇された。 |
| などです。 | などです。 | ||
| 行 29: | 行 29: | ||
| また、正社員の就業規則のみならず、パートタイム労働者やアルバイト社員、嘱託社員、出向社員など職種や雇用形態が異なった従業員についても、それぞれの従業員が適用される就業規則が必要になります。 | また、正社員の就業規則のみならず、パートタイム労働者やアルバイト社員、嘱託社員、出向社員など職種や雇用形態が異なった従業員についても、それぞれの従業員が適用される就業規則が必要になります。 | ||
| - | このように多様なジャンルの規程や雇用形態の異なる従業員の就業規則を1冊に綴ることが困難である場合には別個の就業規則を作成することができます。この場合でも、複数の就業規則を合わせたものが労働基準法上の就業規則となり、従業員代表等の意見聴取等(後述します)については、それらを合わせて一体となった就業規則に対して行う必要があります(昭和63.3.14基発150号)。 | + | このように多様なジャンルの規程や雇用形態の異なる従業員の就業規則を1冊に綴ることが困難である場合には別個の就業規則を作成することができます。この場合でも、複数の就業規則を合わせたものが[[https:// |
| <就業規則の構成例> | <就業規則の構成例> | ||
| 行 37: | 行 37: | ||
| ===== 3 就業規則の位置づけ ===== | ===== 3 就業規則の位置づけ ===== | ||
| - | 就業規則は、専ら[[https:// | + | 就業規則は、専ら[[https:// |
| また、平成20年3月から[[https:// | また、平成20年3月から[[https:// | ||
| - | 労働基準法は、労働者の労働条件、待遇等に関する「最低の基準」を定めた法律です。ですから、就業規則を作成するときは、労働基準法で定める基準を下回ることはできません。その反面、労働基準法で定める基準を上回る条件は、原則として自由に定めることができます(労基法第13条)。 | + | 労働基準法は、労働者の労働条件、待遇等に関する「最低の基準」を定めた法律です。ですから、就業規則を作成するときは、労働基準法で定める基準を下回ることはできません。その反面、労働基準法で定める基準を上回る条件は、原則として自由に定めることができます([[https:// |
| また、従業員と個人ごとに賃金などの労働条件を決定する「労働契約」は、就業規則に定める基準を下回ることはできないことになっています([[https:// | また、従業員と個人ごとに賃金などの労働条件を決定する「労働契約」は、就業規則に定める基準を下回ることはできないことになっています([[https:// | ||
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| {{ : | {{ : | ||
| - | * ・「労働契約」は、使用者と労働者が、法令や就業規則等を根拠にして個別の労働者の賃金や労働時間などの労働条件について契約したものです([[https:// | + | * 「労働契約」は、使用者と労働者が、法令や就業規則等を根拠にして個別の労働者の賃金や労働時間などの労働条件について契約したものです([[https:// |
| - | * ・「労働協約」は、労働組合と使用者(又はその団体)との間に結ばれる労働条件その他に関する協定であり、書面に作成し、両当事者が署名又は記名押印したものです(労組法第14条)。 | + | * 「労働協約」は、労働組合と使用者(又はその団体)との間に結ばれる労働条件その他に関する協定であり、書面に作成し、両当事者が署名又は記名押印したものです(労組法第14条)。 |
| ===== 4 就業規則の記載事項 ===== | ===== 4 就業規則の記載事項 ===== | ||
| 行 94: | 行 94: | ||
| ===== 5 就業規則の作成と届出 ===== | ===== 5 就業規則の作成と届出 ===== | ||
| - | 労働基準法においては、常時10人以上の労働者を使用する使用者に、就業規則の作成義務が課せられており、決められた事項を記載して、所轄労働基準監督署長に届け出なければならないと規定されています(労基法第89条)。この作成義務に違反しますと30万円以下の罰金が科されます(労基法第120条第1号)。なお、この場合の「常時10人以上」は、正社員数のみならず、契約社員やパートタイマー・アルバイトなどの人数も含みます。 | + | 労働基準法においては、常時10人以上の労働者を使用する使用者に、就業規則の作成義務が課せられており、決められた事項を記載して、所轄労働基準監督署長に届け出なければならないと規定されています([[https:// |
| 就業規則の作成、届出等の手順は次のとおりです。なお、変更の手順も同様です。 | 就業規則の作成、届出等の手順は次のとおりです。なお、変更の手順も同様です。 | ||
| 行 113: | 行 113: | ||
| 使用者が、就業規則(案)を作成しましたら、労働者代表等から意見を聴取しなければなりません。 | 使用者が、就業規則(案)を作成しましたら、労働者代表等から意見を聴取しなければなりません。 | ||
| - | この場合の労働者代表等とは、「労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者(労基法第90条第1項)。」となります。 | + | この場合の労働者代表等とは、「労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者([[https:// |
| ここでいうところの過半数で組織する労働組合とは、労働基準法の適用単位である事業場単位でみることになりますので、事業場に過半数で組織する労働組合がある場合には、その労働組合の意見を聴取すればよいということです。事業場に過半数で組織する労働組合がない場合は、従業員の中から過半数代表者を選出して、その代表者から意見聴取をしなければなりません。 | ここでいうところの過半数で組織する労働組合とは、労働基準法の適用単位である事業場単位でみることになりますので、事業場に過半数で組織する労働組合がある場合には、その労働組合の意見を聴取すればよいということです。事業場に過半数で組織する労働組合がない場合は、従業員の中から過半数代表者を選出して、その代表者から意見聴取をしなければなりません。 | ||
| 行 130: | 行 130: | ||
| このような就業規則も「当該事業の就業規則の一部である」から、その作成・変更に際しては、当該事業場のパートタイム労働者を含めた全労働者の過半数労働組合又は過半数代表者の意見を聴かなければならないということになります。 | このような就業規則も「当該事業の就業規則の一部である」から、その作成・変更に際しては、当該事業場のパートタイム労働者を含めた全労働者の過半数労働組合又は過半数代表者の意見を聴かなければならないということになります。 | ||
| - | なお、いわゆるパートタイム労働法では、前述のようなパートタイム労働者用就業規則を作成した場合には、労働者代表等から意見聴取が行われることを前提に「当該事業場において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められる者の意見を聴くように努めるものとする(同法第7条)。」となっています。 | + | なお、いわゆる[[https:// |
| ==== (3) 所轄労働基準監督署長へ届出 ==== | ==== (3) 所轄労働基準監督署長へ届出 ==== | ||
| 行 147: | 行 147: | ||
| ==== (4) 事業所における周知(配布、掲示、備付等) ==== | ==== (4) 事業所における周知(配布、掲示、備付等) ==== | ||
| - | 労働基準法第106条第1項は、「使用者は、この法律及びこの法律に基づいて発する命令の趣旨並びに就業規則を、常時各作業場の見易い場所に掲示し、又は備え付ける等の方法によって、労働者に周知させなければならない。」と定めています。多くの事業場で意外に守られていない事項が、この労働者への周知義務ではないでしょうか。 | + | [[https:// |
| 作成したときはもとより、変更した場合にも労働者に周知しなければなりません。 | 作成したときはもとより、変更した場合にも労働者に周知しなければなりません。 | ||
| 行 184: | 行 184: | ||
| 就業規則は、会社(使用者)と従業員(労働者)との間の権利や義務を定めたものです。 | 就業規則は、会社(使用者)と従業員(労働者)との間の権利や義務を定めたものです。 | ||
| このことから会社の労働契約の約款という位置付けになるでしょう。憲法という言い方をする方もいらっしゃいますが、会社の文書体系において王様の位置にはありませんので、憲法ではありません。この会社の法律たる労働契約約款は、国の法律と異なりたびたび改定や変更が必要になります。それは、次の理由によります。(一例です) | このことから会社の労働契約の約款という位置付けになるでしょう。憲法という言い方をする方もいらっしゃいますが、会社の文書体系において王様の位置にはありませんので、憲法ではありません。この会社の法律たる労働契約約款は、国の法律と異なりたびたび改定や変更が必要になります。それは、次の理由によります。(一例です) | ||
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| ===== 8 就業規則の不利益変更における留意点 ===== | ===== 8 就業規則の不利益変更における留意点 ===== | ||
| 行 203: | 行 203: | ||
| さて、手続において、就業規則の変更は会社が変更手続が出来るようになっています。 | さて、手続において、就業規則の変更は会社が変更手続が出来るようになっています。 | ||
| ここで問題になるのは、従業員に不利益になる変更を一方的に行うことが可能か否かということです。 | ここで問題になるのは、従業員に不利益になる変更を一方的に行うことが可能か否かということです。 | ||
| - | 平成20年に施行された労働契約法では、従来の判例法理を踏まえて、労働者及び使用者の合意なく、労働条件を変更することはできないとされており(同法第8条)、また、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することは、原則としてできないことになっています(同法第9条)。 | + | 平成20年に施行された労働契約法では、従来の判例法理を踏まえて、労働者及び使用者の合意なく、労働条件を変更することはできないとされており([[https:// |
| 代表的な判例としては、「秋北バス改正就業規則効力停止請求事件:最高裁大法廷判決昭和43.12.25」、「タケダシステム事件:最高裁第二小法廷判決昭和58.11.25」、「第四銀行事件:最高裁第二小法廷判決平成9.2.28」などがあります。 | 代表的な判例としては、「秋北バス改正就業規則効力停止請求事件:最高裁大法廷判決昭和43.12.25」、「タケダシステム事件:最高裁第二小法廷判決昭和58.11.25」、「第四銀行事件:最高裁第二小法廷判決平成9.2.28」などがあります。 | ||
| 行 215: | 行 215: | ||
| * ××ゾーン:変更についての従業員の不利益性が大きく、かつ、会社側の必要性が低いので、変更には合理性がないと判断される可能性が大きい。 | * ××ゾーン:変更についての従業員の不利益性が大きく、かつ、会社側の必要性が低いので、変更には合理性がないと判断される可能性が大きい。 | ||
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