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| 就業作成_1_01 [2024/01/09 04:29] – tokita | 就業作成_1_01 [2024/02/12 01:33] (現在) – [(3)労働条件の明示] norimasa_kanno | ||
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| 行 6: | 行 6: | ||
| これについて、労働契約法は、 | これについて、労働契約法は、 | ||
| - | * ・労使の対等な立場の合意原則を明確化(法第3条第1項) | + | * 労使の対等な立場の合意原則を明確化([[https:// |
| - | * ・労働者と使用者が就業の実態に応じて均衡を考慮(法第3条第2項) | + | * 労働者と使用者が就業の実態に応じて均衡を考慮(法第3条第2項) |
| - | * ・労働者と使用者が仕事と生活の調和にも配慮(法第3条第3項) | + | * 労働者と使用者が仕事と生活の調和にも配慮(法第3条第3項) |
| - | * ・労働者と使用者は信義・誠実に権利を行使し義務を履行(法第3条第4項) | + | * 労働者と使用者は信義・誠実に権利を行使し義務を履行(法第3条第4項) |
| - | * ・労働者と使用者の権利の濫用を禁止(法第3条第5項) | + | * 労働者と使用者の権利の濫用を禁止(法第3条第5項) |
| - | * ・契約内容の理解を促進(情報の提供等)(法第4条第1項) | + | * 契約内容の理解を促進(情報の提供等)([[https:// |
| - | * ・契約内容をできる限り書面で確認(法第4条第2項) | + | * 契約内容をできる限り書面で確認(法第4条第2項) |
| - | * ・労働者の安全への配慮(法第5条) | + | * 労働者の安全への配慮([[https:// |
| などの規定を定めて、契約内容を相互に確認することにより誤解を減少させ、労使が相互理解の上で労働者が安心・納得して就労できるようにしています。 | などの規定を定めて、契約内容を相互に確認することにより誤解を減少させ、労使が相互理解の上で労働者が安心・納得して就労できるようにしています。 | ||
| ==== (2)労働契約の期間 ==== | ==== (2)労働契約の期間 ==== | ||
| - | 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(高度の専門的知識等を有する者や満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約にあっては5年)を超える期間について締結してはならないことになっています。(労基法第14条) | + | 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(高度の専門的知識等を有する者や満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約にあっては5年)を超える期間について締結してはならないことになっています。([[https:// |
| なお、「高度の専門的知識等を有する者」とは、博士の学位を有する者や公認会計士、医師、一級建築士などの国家資格者などとされています(平成15.10.22厚労告356号)。 | なお、「高度の専門的知識等を有する者」とは、博士の学位を有する者や公認会計士、医師、一級建築士などの国家資格者などとされています(平成15.10.22厚労告356号)。 | ||
| - | 期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が1年を超えるものに限る。)を締結した労働者は、当分の間、民法第628条(当事者の一方的な過失による契約の解除は相手方に損害賠償の責任が生ずる)の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から1年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができます(労基法第137条)。 | + | 期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が1年を超えるものに限る。)を締結した労働者は、当分の間、[[https:// |
| ==== (3)労働条件の明示 ==== | ==== (3)労働条件の明示 ==== | ||
| - | 労働条件の明示にあたり、労働基準法(第15条第1項、労基則第5条第1項)では、一定の項目を限定して、「必ず書面により明示しなければならない」と規定していますが労働契約法(第4条第2項)では労働基準法で明示が義務づけられている以外の事項も含めて「できる限り書面により確認するもの」と規定しています。 | + | 労働条件の明示にあたり、労働基準法([[https:// |
| なお、書面交付による明示は、当然のことですが正社員のみならず、パートタイマーやアルバイト、嘱託社員、そして有期労働契約(期間の定めのある労働契約)の社員などに対しても必要になります。特に、有期労働契約者は、労働契約が締結される際に、期間満了時において、更新の有無や更新の判断基準等があいまいであるために個別労働関係紛争が生じていることが少なくないことから、期間の定めのある労働契約について、そのような更新の有無や更新の判断基準等の内容をできる限り書面により確認することが大切です。 | なお、書面交付による明示は、当然のことですが正社員のみならず、パートタイマーやアルバイト、嘱託社員、そして有期労働契約(期間の定めのある労働契約)の社員などに対しても必要になります。特に、有期労働契約者は、労働契約が締結される際に、期間満了時において、更新の有無や更新の判断基準等があいまいであるために個別労働関係紛争が生じていることが少なくないことから、期間の定めのある労働契約について、そのような更新の有無や更新の判断基準等の内容をできる限り書面により確認することが大切です。 | ||
| 行 33: | 行 33: | ||
| (必ず明示しなければならない事項。かつ、④の昇給に関する事項を除いて、必ず書面で明示しなければならない。) | (必ず明示しなければならない事項。かつ、④の昇給に関する事項を除いて、必ず書面で明示しなければならない。) | ||
| - | | + | |
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| === 労働基準法による相対的明示事項 === | === 労働基準法による相対的明示事項 === | ||
| (定めをする場合に明示しなければならない事項) | (定めをする場合に明示しなければならない事項) | ||
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| - | ※労働条件通知書のモデル様式は、4頁を参照 | + | |
| ==== (4)就業規則で定める労働条件が労働契約となる場合 ==== | ==== (4)就業規則で定める労働条件が労働契約となる場合 ==== | ||
| - | 労働契約法(第7条本文)では、「労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。」としており、労働契約が成立する場面における労働契約と就業規則との法的関係について規定しています。 | + | 労働契約法([[https:// |
| これは、労働契約において、労働条件を詳細に定めずに労働者が就職した場合において、「合理的な労働条件が定められている就業規則」であること及び「就業規則を労働者に周知させていた」ことという要件を満たしている場合には、就業規則で定める労働条件が労働契約の内容を補充し、「労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件による」という法的効果が生じることを規定したものです。 | これは、労働契約において、労働条件を詳細に定めずに労働者が就職した場合において、「合理的な労働条件が定められている就業規則」であること及び「就業規則を労働者に周知させていた」ことという要件を満たしている場合には、就業規則で定める労働条件が労働契約の内容を補充し、「労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件による」という法的効果が生じることを規定したものです。 | ||
| 行 61: | 行 59: | ||
| なお、この条文の「就業規則」には、労働基準法第89条では作成が義務付けられていない常時10人未満の労働者を使用する使用者が作成する就業規則も含まれるものと解されています。また、周知の方法は、労働基準法施行規則第52条の2により定められた3つの方法(後述)に限定されず、実質的に判断されるものと解されています。 | なお、この条文の「就業規則」には、労働基準法第89条では作成が義務付けられていない常時10人未満の労働者を使用する使用者が作成する就業規則も含まれるものと解されています。また、周知の方法は、労働基準法施行規則第52条の2により定められた3つの方法(後述)に限定されず、実質的に判断されるものと解されています。 | ||
| - | そして、労働契約法第7条(ただし書)では、「ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第12条(就業規則違反の労働契約)に該当する場合を除き、この限りでない。」として、法的効果が生じるのは、労働契約において詳細に定められていない部分についてであり、「就業規則の内容と異なる労働条件」を合意していた部分については、就業規則の条件を下回るものを除き、その合意が優先するものであることを確認した内容となっています。 | + | そして、労働契約法第7条(ただし書)では、「ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、[[https:// |
| <労働条件通知書(サンプル)> | <労働条件通知書(サンプル)> | ||
| 行 73: | 行 71: | ||
| ==== (1)労働契約の変更のルール ==== | ==== (1)労働契約の変更のルール ==== | ||
| - | 労働契約は、労働者と使用者を契約の当事者とする合意ですから、当事者が合意すれば変更が可能であるのが原則です(労働契約法第8条)。よって、使用者は、労働者と合意することなく一方的に就業規則の変更により労働者に不利益な変更ができないことになります(労働契約法第9条)。 | + | 労働契約は、労働者と使用者を契約の当事者とする合意ですから、当事者が合意すれば変更が可能であるのが原則です([[https:// |
| ただし、就業規則の変更によって労働条件を変更する場合には、その変更が合理的であること、労働者に変更後の就業規則を周知させることが必要になります。合理的であることについては労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情を考慮して、その変更の合理性を判断します。 | ただし、就業規則の変更によって労働条件を変更する場合には、その変更が合理的であること、労働者に変更後の就業規則を周知させることが必要になります。合理的であることについては労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情を考慮して、その変更の合理性を判断します。 | ||
| - | しかし、この就業規則の変更による労働条件の変更も、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、下記の(2)(労働契約法第12条)に該当する場合を除き、変更されないことになっています(労働契約法第10条)。 | + | しかし、この就業規則の変更による労働条件の変更も、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、下記の(2)([[https:// |
| この場合の「就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分」とは、①就業規則の定めとは異なる労働条件について個別に合意している場合(特約があった場合)のほか、②たまたま就業規則に定める労働条件と同じ内容であったとしても、就業規則の変更によっては労働条件を変更しない旨の合意をしていると認められる場合も含むものと解されます。 | この場合の「就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分」とは、①就業規則の定めとは異なる労働条件について個別に合意している場合(特約があった場合)のほか、②たまたま就業規則に定める労働条件と同じ内容であったとしても、就業規則の変更によっては労働条件を変更しない旨の合意をしていると認められる場合も含むものと解されます。 | ||
| 行 93: | 行 91: | ||
| ==== (3)法令及び労働協約と就業規則との関係 ==== | ==== (3)法令及び労働協約と就業規則との関係 ==== | ||
| - | 労働契約法第13条では、「就業規則が法令又は労働協約に反する場合には、当該反する部分については、同条第7条、第10条及び第12条の規定は、当該法令又は労働協約の適用を受ける労働者との間の労働契約については、適用しない。」としています。 | + | [[https:// |
| 就業規則で定める労働条件が法令又は労働協約に反している場合には、その労働条件は労働契約の内容とはならないことを規定したものです。 | 就業規則で定める労働条件が法令又は労働協約に反している場合には、その労働条件は労働契約の内容とはならないことを規定したものです。 | ||
| - | ===== 労働契約の継続・終了 ===== | + | ===== 3 労働契約の継続・終了 ===== |
| ==== (1)出向 ==== | ==== (1)出向 ==== | ||
| 行 113: | 行 111: | ||
| ==== (2)懲戒 ==== | ==== (2)懲戒 ==== | ||
| - | 労働契約法では、「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。(労働契約法第15条)」と規定しています。 | + | 労働契約法では、「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。([[https:// |
| 懲戒は、使用者が企業秩序を維持し、企業の円滑な運営を図るために行われるものですが、懲戒の権利濫用が争われた裁判例もみられます。また、懲戒は労働者に労働契約上の不利益を生じさせるものであり、権利濫用に該当する懲戒による紛争を防止する必要があることから、権利濫用に該当するものとして無効となる懲戒の効力について規定したものです。 | 懲戒は、使用者が企業秩序を維持し、企業の円滑な運営を図るために行われるものですが、懲戒の権利濫用が争われた裁判例もみられます。また、懲戒は労働者に労働契約上の不利益を生じさせるものであり、権利濫用に該当する懲戒による紛争を防止する必要があることから、権利濫用に該当するものとして無効となる懲戒の効力について規定したものです。 | ||
| 行 119: | 行 117: | ||
| 本条文は、使用者が労働者を懲戒することができる場合であっても、その懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」には権利濫用に該当するものとして無効となることを明らかにするとともに、権利濫用であるか否かを判断するに当たっては、労働者の行為の性質及び態様その他の事情が考慮されることを規定したものであることを定めています。 | 本条文は、使用者が労働者を懲戒することができる場合であっても、その懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」には権利濫用に該当するものとして無効となることを明らかにするとともに、権利濫用であるか否かを判断するに当たっては、労働者の行為の性質及び態様その他の事情が考慮されることを規定したものであることを定めています。 | ||
| - | なお、「懲戒」とは、労働基準法第89条第9号の「制裁」と同義であり、同条により、当該事業場に懲戒の定めがある場合には、その種類及び程度について就業規則に記載することが義務付けられている項目です。 | + | なお、「懲戒」とは、[[https:// |
| === 懲戒処分の原則 === | === 懲戒処分の原則 === | ||
| 行 144: | 行 142: | ||
| ==== (3)解雇 ==== | ==== (3)解雇 ==== | ||
| - | 労働契約法では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。(労働契約法第16条)」と規定しています。 | + | 労働契約法では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。([[https:// |
| 解雇は、労働者に与える影響が大きく、解雇に関する紛争も増大していることから、解雇に関するルールをあらかじめ明らかにすることにより、解雇に際して発生する紛争を防止し、その解決を図る必要があるとし、権利濫用に該当する解雇の効力について規定したものです。 | 解雇は、労働者に与える影響が大きく、解雇に関する紛争も増大していることから、解雇に関するルールをあらかじめ明らかにすることにより、解雇に際して発生する紛争を防止し、その解決を図る必要があるとし、権利濫用に該当する解雇の効力について規定したものです。 | ||
| 行 157: | 行 155: | ||
| 労働基準法では、解雇に関する手続を規定しています。 | 労働基準法では、解雇に関する手続を規定しています。 | ||
| - | 労働者を解雇する場合は、解雇予告が不要な労働者(労基法第21条)を除いて、30日以上前に予告して解雇するか、又は平均賃金の30日分以上の賃金を支払わなければなりません。なお、予告期間を短縮する場合には、短縮した日数1日につき平均賃金の1日分を予告手当として支払います(労基法第20条)。 | + | 労働者を解雇する場合は、解雇予告が不要な労働者([[https:// |
| - | 解雇制限がかかっている労働者については、一定の例外を除いて解雇できませんので注意が必要です(労基法第19条第1項)。 | + | 解雇制限がかかっている労働者については、一定の例外を除いて解雇できませんので注意が必要です([[https:// |
| * ①解雇予告が不要な労働者は次の者です(労基法第21条)。 | * ①解雇予告が不要な労働者は次の者です(労基法第21条)。 | ||
| * ・日々雇入れられる者(1箇月を超えて引き続き使用される者を除く) | * ・日々雇入れられる者(1箇月を超えて引き続き使用される者を除く) | ||
| 行 167: | 行 165: | ||
| * ②解雇制限のかかる労働者とその期間(労基法第19条本文) | * ②解雇制限のかかる労働者とその期間(労基法第19条本文) | ||
| * ・労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間 | * ・労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間 | ||
| - | * ・産前産後の女性が労基法第65条の規定により、休業する期間(産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)、産後8週間)及びその後30日間妊娠中・産後1年以内の解雇は「妊娠・出産・産前産後休業取得等による解雇でないこと」を事業主が証明しない限り無効となります(均等法第9条第4項) | + | * ・産前産後の女性が[[https:// |
| 前記②の解雇制限期間であっても、例外として解雇できる場合があります(労基法第19条第1項ただし書)。 | 前記②の解雇制限期間であっても、例外として解雇できる場合があります(労基法第19条第1項ただし書)。 | ||
| * <例外> | * <例外> | ||
| - | * ・労働基準法第81条の規定により打切補償を支払う場合 | + | * ・[[https:// |
| * 「打切補償」とは、・・・・療養開始後3年経過しても治らず、1200日分以上の平均賃金を支払うこと | * 「打切補償」とは、・・・・療養開始後3年経過しても治らず、1200日分以上の平均賃金を支払うこと | ||
| * ・天災事変等で事業の継続が不可能となった場合(行政官庁の認定が必要) | * ・天災事変等で事業の継続が不可能となった場合(行政官庁の認定が必要) | ||
| 行 180: | 行 178: | ||
| ==== (1)有期契約労働者が安心して働けるようにするために ==== | ==== (1)有期契約労働者が安心して働けるようにするために ==== | ||
| - | 労働契約法では、「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。(労働契約法第17条第1項)」と規定しています。 | + | 労働契約法では、「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。([[https:// |
| 有期契約労働者の実態をみると、契約期間中の雇用保障を期待している者が多くみられます。この契約期間中の雇用保障に関しては、民法第628条において、「当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる」ことが規定されていますが、「やむを得ない事由があるとき」に該当しない場合の取扱いについては、同条の規定からは明らかではありません。このため、労働契約法第17条第1項において、「やむを得ない事由があるとき」に該当しない場合は解雇することができないことを明らかにしたものです。 | 有期契約労働者の実態をみると、契約期間中の雇用保障を期待している者が多くみられます。この契約期間中の雇用保障に関しては、民法第628条において、「当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる」ことが規定されていますが、「やむを得ない事由があるとき」に該当しない場合の取扱いについては、同条の規定からは明らかではありません。このため、労働契約法第17条第1項において、「やむを得ない事由があるとき」に該当しない場合は解雇することができないことを明らかにしたものです。 | ||
| 行 209: | 行 207: | ||
| === 更新の有無の判断基準の例 === | === 更新の有無の判断基準の例 === | ||
| - | ・契約期間満了時の業務量により判断する | + | * ・契約期間満了時の業務量により判断する |
| - | ・労働者の勤務成績、態度により判断する | + | |
| - | ・労働者の能力により判断する | + | |
| - | ・会社の経営状況により判断する | + | |
| - | ・従事している業務の進捗状況により判断する | + | |
| === 雇止めの理由の例 === | === 雇止めの理由の例 === | ||
| - | ・前回の契約更新時に、本契約を更新しないことが合意されていたため | + | * ・前回の契約更新時に、本契約を更新しないことが合意されていたため |
| - | ・契約締結当時から、更新回数の上限を設けており、本契約は当該上限に係るものであるため | + | |
| - | ・担当していた業務が終了・中止したため | + | |
| - | ・事業縮小のため | + | |
| - | ・業務を遂行する能力が十分ではないと認められるため | + | |
| - | ・職務命令に対する違反行為を行ったこと、無断欠勤をしたこと等勤務不良のため | + | |
| 「更新の有無」及び「判断の基準」を有期労働契約で明示しておくことによって、有期労働契約を締結する労働者が、契約期間満了後の自らの雇用継続の可能性について一定程度予見することが可能となります。 | 「更新の有無」及び「判断の基準」を有期労働契約で明示しておくことによって、有期労働契約を締結する労働者が、契約期間満了後の自らの雇用継続の可能性について一定程度予見することが可能となります。 | ||
| 行 244: | 行 242: | ||
| * ⑤同様の地位にある他の労働者の雇止めの有無等他の労働者の更新状況 | * ⑤同様の地位にある他の労働者の雇止めの有無等他の労働者の更新状況 | ||
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