====== 第四章 雇用安定事業等(雇用保険法 ======  [[https://www.kannosrfp.com/|社会保険労務士事務所の菅野労務FP事務所(茨城県石岡市)]]が作成した法令等参照集で、可能な限りリンクでつないでいます。各ページ基本は章ごとのページにしています。 ===== 第六十二条(雇用安定事業) =====  政府は、被保険者、被保険者であつた者及び被保険者になろうとする者(以下この章において「被保険者等」という。)に関し、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大その他雇用の安定を図るため、雇用安定事業として、次の事業を行うことができる。 * 一 景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた場合において、労働者を休業させる事業主その他労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して、必要な助成及び援助を行うこと。 * 二 離職を余儀なくされる労働者に対して、[[パワ防法_06#第二十六条(円滑な再就職の促進のための助成及び援助)|労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第二十六条]]第一項に規定する休暇を与える事業主その他当該労働者の再就職を促進するために必要な措置を講ずる事業主に対して、必要な助成及び援助を行うこと。 * 三 定年の引上げ、[[高齢安定法_2#第九条(高年齢者雇用確保措置)|高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)第九条]]に規定する継続雇用制度の導入、[[高齢安定法_2#第十条の二(高年齢者就業確保措置)|同法第十条の二]]第四項に規定する高年齢者就業確保措置の実施等により高年齢者の雇用を延長し、又は[[高齢安定法_1#第二条(定義)|同法第二条]]第二項に規定する高年齢者等(以下この号において単に「高年齢者等」という。)に対し再就職の援助を行い、若しくは高年齢者等を雇い入れる事業主その他高年齢者等の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して、必要な助成及び援助を行うこと。 * 四 [[高齢安定法_4#第三十四条(地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する計画)|高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 第三十四条]]第一項の同意を得た同項に規定する地域高年齢者就業機会確保計画(同条第四項の規定による変更の同意があつたときは、その変更後のもの。[[雇用保険法_4#第六十三条(能力開発事業)|次条]]第一項第八号において「同意地域高年齢者就業機会確保計画」という。)に係る[[高齢安定法_4#第三十四条(地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する計画)|同法第三十四条]]第二項第三号に規定する事業のうち雇用の安定に係るものを行うこと。 * 五 雇用機会を増大させる必要がある地域への事業所の移転により新たに労働者を雇い入れる事業主、季節的に失業する者が多数居住する地域においてこれらの者を年間を通じて雇用する事業主その他雇用に関する状況を改善する必要がある地域における労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して、必要な助成及び援助を行うこと。 * 六 前各号に掲げるもののほか、障害者その他就職が特に困難な者の雇入れの促進、雇用に関する状況が全国的に悪化した場合における労働者の雇入れの促進その他被保険者等の雇用の安定を図るために必要な事業であつて、厚生労働省令で定めるものを行うこと。 2 前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準は、厚生労働省令で定める。 3 政府は、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000165|独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構法(平成十四年法律第百六十五号)]]及びこれに基づく命令で定めるところにより、第一項各号に掲げる事業の一部を[[https://www.jeed.go.jp/|独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構]]に行わせるものとする。 ===== 第六十三条(能力開発事業) =====  政府は、被保険者等に関し、職業生活の全期間を通じて、これらの者の能力を開発し、及び向上させることを促進するため、能力開発事業として、次の事業を行うことができる。 * 一 [[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_13|職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第十三条]]に規定する事業主等及び職業訓練の推進のための活動を行う者に対して、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_11|同法第十一条]]に規定する計画に基づく職業訓練、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_24|同法第二十四条]]第三項([[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_27_2|同法第二十七条の二]]第二項において準用する場合を含む。)に規定する認定職業訓練(第五号において「認定職業訓練」という。)その他当該事業主等の行う職業訓練を振興するために必要な助成及び援助を行うこと並びに当該職業訓練を振興するために必要な助成及び援助を行う都道府県に対して、これらに要する経費の全部又は一部の補助を行うこと。 * 二 公共職業能力開発施設(公共職業能力開発施設の行う職業訓練を受ける者のための宿泊施設を含む。以下この号において同じ。)又は職業能力開発総合大学校(職業能力開発総合大学校の行う指導員訓練又は職業訓練を受ける者のための宿泊施設を含む。)を設置し、又は運営すること、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_15_7|職業能力開発促進法第十五条の七]]第一項ただし書に規定する職業訓練を行うこと及び公共職業能力開発施設を設置し、又は運営する都道府県に対して、これらに要する経費の全部又は一部の補助を行うこと。 * 三 求職者及び退職を予定する者に対して、再就職を容易にするために必要な知識及び技能を習得させるための講習(第五号において「職業講習」という。)並びに作業環境に適応させるための訓練を実施すること。 * 四 [[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_10_4|職業能力開発促進法第十条の四]]第二項に規定する有給教育訓練休暇を与える事業主に対して、必要な助成及び援助を行うこと。 * 五 職業訓練(公共職業能力開発施設又は職業能力開発総合大学校の行うものに限る。)又は職業講習を受ける労働者に対して、当該職業訓練又は職業講習を受けることを容易にし、又は促進するために必要な交付金を支給すること及びその雇用する労働者に[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_11|職業能力開発促進法第十一条]]に規定する計画に基づく職業訓練、認定職業訓練その他の職業訓練を受けさせる事業主(当該職業訓練を受ける期間、労働者に対し所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払う事業主に限る。)に対して、必要な助成を行うこと。 * 六 [[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_10_3|職業能力開発促進法第十条の三]]第一項第一号の規定によりキャリアコンサルティング([[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064_20221001_504AC0000000012#Mp-At_2|同法第二条]]第五項に規定するキャリアコンサルティングをいう。以下この号において同じ。)の機会を確保する事業主に対して必要な援助を行うこと及び労働者に対してキャリアコンサルティングの機会の確保を行うこと。 * 七 技能検定の実施に要する経費を負担すること、技能検定を行う法人その他の団体に対して、技能検定を促進するために必要な助成を行うこと及び技能検定を促進するために必要な助成を行う都道府県に対して、これに要する経費の全部又は一部の補助を行うこと。 * 八 同意地域高年齢者就業機会確保計画に係る[[高齢安定法_4#第三十四条(地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業の機会の確保に関する計画)|高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 第三十四条]]第二項第三号に規定する事業のうち労働者の能力の開発及び向上に係るものを行うこと。 * 九 前各号に掲げるもののほか、労働者の能力の開発及び向上のために必要な事業であつて、厚生労働省令で定めるものを行うこと。 2 前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準については、同項第二号の規定による都道府県に対する経費の補助に係るものにあつては政令で、その他の事業に係るものにあつては厚生労働省令で定める。 3 政府は、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000165|独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構法]]及びこれに基づく命令で定めるところにより、第一項各号に掲げる事業の一部を[[https://www.jeed.go.jp/|独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構]]に行わせるものとする。 ===== 第六十四条 =====  政府は、被保険者であつた者及び被保険者になろうとする者の就職に必要な能力を開発し、及び向上させるため、能力開発事業として、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=423AC0000000047#Mp-At_4|職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律 第四条]]第二項に規定する認定職業訓練を行う者に対して、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=423AC0000000047#Mp-At_5|同法第五条]]の規定による助成を行うこと及び同法第二条に規定する特定求職者に対して、[[https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=423AC0000000047#Mp-At_7|同法第七条]]第一項の職業訓練受講給付金を支給することができる。 ===== 第六十四条の二(事業における留意事項) =====  雇用安定事業及び能力開発事業は、被保険者等の職業の安定を図るため、労働生産性の向上に資するものとなるよう留意しつつ、行われるものとする。 ===== 第六十五条(事業等の利用) =====  [[雇用保険法_4#第六十二条(雇用安定事業)|第六十二条]]及び[[雇用保険法_4#第六十三条(能力開発事業)|第六十三条]]の規定による事業又は当該事業に係る施設は、被保険者等の利用に支障がなく、かつ、その利益を害しない限り、被保険者等以外の者に利用させることができる。 ===== 雇用保険法の関連ページ ===== * [[雇用保険法|雇用保険法トップへ]] * [[雇用保険法_1|第一章 総則]] (第一条~第四条) * [[雇用保険法_2|第二章 適用事業等]] (第五条~第九条) * [[雇用保険法_3_1|第三章 失業等給付]] *  [[雇用保険法_3_1#第一節 通則|第一節 通則]] (第十条~第十二条) *  [[雇用保険法_3_2|第二節 一般被保険者の求職者給付]] *   [[雇用保険法_3_2#第一款 基本手当|第一款 基本手当]] (第十三条~第三十五条) *   [[雇用保険法_3_2#第二款 技能習得手当及び寄宿手当|第二款 技能習得手当及び寄宿手当]] (第三十六条) *   [[雇用保険法_3_2#第三款 傷病手当|第三款 傷病手当]] (第三十七条) *  [[雇用保険法_3_2_2|第二節の二 高年齢被保険者の求職者給付]] (第三十七条の二~六) *  [[雇用保険法_3_3|第三節 短期雇用特例被保険者の求職者給付]] (第三十八条~第四十一条) *  [[雇用保険法_3_4|第四節 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