パートタイマーを正社員に登用した場合の年次有給休暇の与えかたはどうすればよいのでしょうか?

 平成18年9月1日から1日6時間、週4日の約束で雇用していたパートタイマーを平成20年4月1日からフルタイム(1日8時間、週5日勤務)の正社員に登用することになりました。

 この社員への年次有給休暇はどのように与えればよいのでしょうか。

上記「パートタイマーを正社員に登用した場合の年次有給休暇の与えかたはどうすればよいのでしょうか?」に対する回答

 パートタイマーとして最初に雇入れた日を起算日と して勤続年数を計算し、正社員となって最初の基準日から正社員に与える日数(12日)を付与します。

 パートタイマーにも、所定労働日数に応じて年次有給休暇を比例付与しなければなりませんが、パートタイマーから正社員に登用する場合には、
(1)継続勤務年数をいつから起算するのか、また、
(2)どの時点で正社員の年次有給休暇を与えるのかが問題となります。

 そこで、まず、勤続年数について見てみましょう。

 労働基準法は、「その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対しては、10労働日の年次有給休暇を付与しなければならない」と定めていますが、ここでいう「継続勤務」とは、「労働契約の存続期間、すなわち在籍期間」をいいます。

 そして、「パート等を正規職員に切り替えた場合」にも、「実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算する」こととされています。

 したがって、ご質問の場合、パートタイマーとして最初に雇入れた日を起算日として勤務年数を通算することになり、正社員となった日から6ヵ月間継続勤務後に10日間の年次有給休暇を付与するということではありません。

 ご質問のケースについて具体的に考えてみますと、このパートタイマーの場合、継続勤務6ヵ月を経過した平成19年3月1日に7日、翌平成20年3月1日には同じく7日の年次有給休暇が与えられていますが、年次有給休暇は基準日(入社応答日)に与えることになっていますので、平成10年4月1日に正社員になった場合でも、この時点で付与日数を変更する必要はなく、正社員となったのち最初の基準日から正社員の日数を付与することになります。

 つまり、正社員となった後の最初の基準日である平成21年3月1日に、継続勤務2年6ヵ月を経過した正社員に与えるべき日数、すなわち、12日の年次有給休暇を与えればよいことになります。

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