出張後に日当請求をしない社員の扱いをどうすればよいでしょうか?

 当社の就業規則には、出張した場合には、昼食代と雑費相当分として日当を支給する旨を定めています。

 そして、実際に出張した場合には、出張報告書に旅程を記載してもらい、それに基づいて日当を支払っています。

 ところが、何人かの社員の出張報告書が遅れがちで、旅程の記載のないものもあります。
 このような場合にも,日当を支払う義務があるのでしょうか?

上記「出張後に日当請求をしない社員の扱いをどうすればよいでしょうか?」に対する回答

 就業規則に、旅程申請に基づいて日当を支払う旨の定めがある場合には、申請がないものには、必ずしも支払う必要はありません。

 しかし、記載がないからというだけで、機械的に支払を停止するのではなく、注意したり、督促するなど、会社側の働きかけも必要でしょう。

 就業規則に出張者に対する日当支給の定めがある場合には、当然日当を支給しなければなりません。

 しかし、日当請求の手続が定められており、大多数の出張者がそれによって日当を請求しているのに、一部の社員だけがそれを怠っているとすれば、問題は別です。

 日当請求の手続きも日当支払いの要件の一つと考えられるからです。

 したがって、所定の手続きをしない者については、一定期間経過後は日当支払いを停止することとしてもよいでしょう。

 しかし、機械的に日当の支給停止をするのではなく、本人に注意したり、申請者の提出を督促するなど、担当部門としてもある程度の努力をするべきでしょう。

 ご質問の場合には、日当の支払いをどうするかの問題だけでなく、出張報告書や旅程の記載漏れによる業務の支障も発生している可能性があるからです。

 そこで、旅費申請の提出が遅れがちの社員の直属上司からも指導してもらうほか、もし、それでも改善されないようでしたら、業務上の怠慢ということで訓告等の懲戒処分にしてもよいでしょう。

 業務遂行上、社内規律上の両面から対策を講じるようにすることが肝要です。

カテゴリー:賃金・賞与

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